2016年5月13日金曜日

たんじゅん農法とは何か、知ってる限りでまとめてみる~実践編~



そんなわけでたんじゅん農法、理論編の続き。
バリでの栽培にも大きな可能性を持つこの農法、リクツを押さえたら次は実践だ。

実際のところ何をどうしていくのか?具体的な手順をまとめておきたい。

簡単に書くと、


  • 溝を掘り硬盤層を破壊する
  • できた溝に炭素材を詰め込む
  • 畝に廃菌床と炭素材を敷き詰める


ということになる。

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■たんじゅん畑のセットアップ

肥料や農薬に頼らず、微生物を活性化し、その力で作物を健康に育てるたんじゅん農法。

そのように畑をセットアップするため、硬盤層を壊し炭素材を畑に入れてゆく。

ポイントは「安易に土と混ぜない」というだと思う。

硬盤層を壊す

まず最初のステップとして、土中の硬盤層を壊して水はけをよくしなければならない。

これはどうするかというと単純で、圃場の土を掘る!以上である。
ではどこを掘るかというと、畝にするエリアの両側。

スコップでもいいが深さにして50cm前後、それを圃場の端から端まで掘るので結構な労力となる。だから農業なのにユンボが使われることも多い(笑)

自分が今回行ったところでは、やはりユンボを使っていて、硬盤層は地下45~60cmくらいにあったという。

これは畑ごとに違うのだが、2mとか掘ることはまずないだろう、ということだった。

ちなみにこれはすぐに圃場全体を使いたいからそうするということであって、硬盤層は一部を壊して微生物を活性化させれば、徐々に全体が崩落してなくなっていくらしい。

また、根の深い果樹などを植えて硬盤層を突き刺して壊すというやり方もある。

時間が許すなら重機を使わないやり方もあるということだ。

硬盤層に炭素材を詰める

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硬盤層を壊して大きな溝が掘れたら、そこに竹を縛って入れる。
さらに上からチップで埋め立てる。

炭素材だけを詰め込み、たんじゅん農法でよく使われる廃菌床はここでは使わない。

ポイントはこの溝には


  • 廃菌床は入れない
  • 土も入れない


ということになる。というか「絶対しちゃダメ」らしい。

これで硬盤層は壊され、水はけは確保され、よって土中の通気が確保され、さらに微生物の餌の炭素材も用意されたことになる。

掘っていないところの硬盤層は活性化された微生物が徐々に壊していく。
それにつれて土中の腐敗も改善されてゆく。

ここまで行くと畝の両側に炭素材の敷き詰まった通路ができる。

この敷き詰められたチップの下に竹の束が埋まっている


廃菌床や炭素材を畝に入れる

硬盤層を壊し、溝に炭素材を詰めたら、次は作物が育つ畝の準備だ。

ここで廃菌床が登場する。

作物の定植前に砕いた廃菌床を敷き詰め、定植後にもう一度敷き詰める。
最初のうちは敷き詰めるだけで土と混ぜないのがポイント。

廃菌床が入るので、畑にキノコが生えてくる^o^

さらに炭素材を入れて畝も敷き詰める人もいるのだが、「暴れる」(活性化が行き過ぎる)ので常時はやらないほうがいいという人もいる。

この辺のさじ加減を何で判断するかは、まだ自分には分からない。

野菜が首尾よく育って収穫したら、その残渣を廃菌床とともに耕し土と混ぜる。

これを繰り返し、土が慣れてきたら、作物を畝に植える前に土と廃菌床を混ぜてしまってもいいらしい。

■セットアップに成功すると

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畑のセットアップがうまくいくと、有機物の分解がよく進むようになる。

また肥料もあげていないのに作物がよくできるようになる。

畑の分解力が上がる

場ができてくると、作物残渣が1週間程度で分解されてしまう。
見ての通り、大きなもの以外はほぼなくなる。

見事に残渣が分解されている

また、畝の幅も適切な微生物の活動に重要となる。

今回訪問させていただいた畑では、畝の幅は2m
広いので種まきは板を渡してその上に乗ってやる。

Surf on 畝!

これが2mより短いと微生物の活動が極端になり、長いとゆっくりすぎて扱いにくくなる、という。

これも両端にある炭素材の量や溝の深さとも関係するような気がして、自分なりに実践して確かめていくしかないのだろうなどと考えた。

作物がよくできる

こうしてできた作物は無施肥・無農薬とは思えない品質のものができる。

自然農では野菜が野生に近くなるので作物が小さくなり、味もよく言えばコク、悪く言えばエグみのようなものを持つようになるという。

対してたんじゅん野菜は慣行農法並みによく育ち、普通以上においしく、香りも良い気がする。

たんじゅん農法者はこれを


  • 腐敗から発酵に切り替わり
  • 虫の食いものから人の食いものになった


という言い方をする。

■たんじゅん農法は自然農なのか、再考

たんじゅん農法は一人ではまずできないので、自然農よりも広いネットワークの助けが継続的に必要だ。ユンボやチッパーといった大きな工業製品が必要となるのが象徴的だ。

対して、自分がほぼ一人、クワ一本でバリの田んぼをやっているように、自然農は相対的に独立してやりやすい。

圃場内で資材が巡るようにまで持っていければ、かなりのことが自給的となる。

※ちなみに自然農以外でも機械を使わず圃場内で完結できるやり方はあるらしい。また確かめたら書きます。

しかしたんじゅん農法にせよ自然農にせよ、目的は必ずしも自給ではない。

自然農者であるということ

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前にも書いたが、そもそもたんじゅん農法か自然農かといった区分けに、自分はそれほど意味を感じていない。

ではなんでこんなことをつらつら書いてるかというと、自分がやるにはどういうものがいいか考えるためだ。

ニンゲンの区分けになど関係なく、籾は内在する自然の摂理のままに根を出す

作物を自給したいのか売ってお金にしたいのか?食味はどういうものを望むのか?

多くの人と助け合ってやっていきたいのか、まず独立した上で人と関わりたいのか?その2つは本質的に本当に違うのか?

そういった問いに、個々人を離れた”正しい”唯一解はない。

むしろ自分にとって自然なあり方とはどういうものか?
それをそれぞれが模索できること自体が大切なことだと思う。

自分の道を

だから、自分の望むライフスタイルと合った方法を見つけること。

自然農も駆け出しの自分には、まず試すことしかできない。
試してみてあまりに無理そうだったら、有機もたんじゅんもやりたくなるかもしれない。

先に書いた通り、乾季のバリで畑をやる上で、圃場をたんじゅんにセットアップするのはとても有効かもしれないのだ。

そのときに、この知識は必ず役立つ。
そのままの自然農がうまく行かなかったからといって絶望する必要はない。

まずそういう意味でこれもまた自分の「希望の苗」の一つなのだが、自分にとってこのような農法の思想は技術を超えた意味で希望でもある。

長くなったのでそれはまた今度


その他、たんじゅん農法に関する情報はこちら :)


たんじゅん農法とは何か、知ってる限りでまとめてみる~理論編~
持ちこたえることと本質的な対処と、それを支えるもの
これがたんじゅん農法2.0だ!労力ほぼゼロのたんじゅん畑が登場した!


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