2023年3月8日水曜日

【2023年】ベトナム、陸路国境ワイロの世界



新興国の、特に陸路の国境はワイロを要求する役人が後を絶たない。
ベトナムも国境により、残念ながらそういうことが起こる。

同時にクリーンな、何も要求してこない国境もある。

なので、自分が使いたい国境がダーティかクリーンかを知っておくと、どこから入国するか検討するのに役立つ。

今回はこれまで自分が使った国境がどうだったか、実際のところをレポートする。

入国にどこを使うかとともに、どうしてもダーティなところを使うときに気合を入れる(笑)上で参考にしてほしい。

スポンサーリンク


■ベトナムのプロフェッショナルな安全国境

まずクリーンなほうのベトナム国境から紹介したい。

以下の国境ではきちんとプロフェッショナルに仕事をしてくれてワイロもまったく要求してこない。

他の国境もこういう人たちのプロ意識を見習ってほしいと切に願う。

プノンペン-ホーチミンの窓口、モクバイ

陸路では一番大きいと思われるカンボジア/ベトナムのバヴェット/モクバイ国境。

カンボジアのプノンペンからホーチミンのファングラオ通り(バックパッカー通り)へ国際バス(←今はめっちゃ値上がりした)が出ており、使ったひとも多いんでないだろうか。


ここは本当にちゃんとしてて、ワイロ要求はもちろん無いし処理も早い。

自分も数年前ビザランに何度も使ったし、最近もホーチミンからバリに出るため越境したが、一度もワイロを要求されることはなかった。

ラタナキリ-プレイク、高原の国境ル・テイン

同じくカンボジア/ベトナムの国境、オヤダヴ/ル・テイン国境もクリーンだ。

カンボジアの高原ラタナキリからベトナムの高原プレイクを結ぶ国際バスがある。


若い入国審査官がごく普通に処理してくれ、まったくワイロ要求なく通ることができた。

なおカンボジア側はかなり長くかかった。

何も要求はされなかったが申し出を待ってた?のだろうか。
わからないけど。。(^_^;)

■ワイロの相場は5万ドン、要警戒のダーティ国境


スポンサーリンク

さて問題のダーティ国境。

これらの国境では$1~2程度のワイロを当たり前のように要求してくる。

もう2023年というのに、いまだに飽きずたゆまずやってるのである。

粘って拒否すると諦めることが多いのだが、それも事前の心構えが必要というもの。
交渉が必須と覚悟して臨んでほしい。

ベトナム中部とラオス南部の国境ラオバオ

フエやダナン等、ベトナム中部からラオス南部の町サワンナケートを国際バスが運行している。

このバスが通るのがベトナム/ラオスの国境ラオバオ/デンサワンで、このベトナム側、ラオバオ国境が5万ドンのワイロを要求してくる。


やってくるかもな~と思ってマジメそうなおじさんのブースに並んだのだが全然ダメ。
パスポートにお金を挟んでないと、パスポート持って別室に行ったり他の審査官と何やら話してみせたりという

謎の三文芝居

がまず始まる。

お金入れるの忘れてるでしょ?
難癖つけちゃうぞ?

というプレッシャーなのだと思うが、しれっと待ってると最終的に戻ってきて、ごくフツーに、当たり前のように、

スタンプ代5万はどうした

みたいなことを言ってくるのである。

まるでこっちが間違ってるくらいの言い方で、どんなけ当たり前に毎日やっとんねんと思う(ーー

押し問答の末ようやっとあきらめ、スタンプを押したパスポートを返してくれて出国成功。

なおラオス側はまったくクリーンで、週末だったので1万キープの手数料(合法)だけ払って入国できた。


もちろんちゃんと領収書もくれましたよ。

ラオバオの北、カウチェオ国境

ラオスの東部ラクサオからベトナム北部ヴィンに抜ける国際バスが使うのが、ナムパオ/カウチェオの国境だ。

ここもラオス側の出国はスムースで、平日なら手数料もなし。

しかしてベトナム入国では、やはり5万ドンのワイロを要求してくる。


いやダメだよノー、ソーリーソーリー、、と断ったら

「いやソーリーソーリーって。。」

呆れやがるという(ーー;;

ここもめっちゃ後回しにされながらなんとか切り抜け払わずに通過。

後から来たやつはパスポートにお金を挟んでいて非常にスムーズに次々処理( ̄▽ ̄
10人以上は抜かされたと思う。


冬のベトナム北部は寒くそのうえ雨の日で、国境抜けた先の食堂で温かいフォーを食べて本当にホッとした僕様であった。。

ベトナム・カンボジア南部の国境ハティエン

ベトナム/カンボジアの最南端国境、ハティエンプレクチャクも少しだけ警戒が必要だ。

この国境はベトナムのリゾート・フーコック島とカンボジアとを行き来するとき使うと思う。

自分はベトナムからカンボジアに入国したが、ベトナム側は何の問題もなし。

しかしてカンボジア側で謎の$1が要求される。


プレクチャク(カンボジア側)では、審査官は(なんか時間がえらいかかるものの)何も要求はしてこない。

しかしその後Quarantine(検疫)で写真を撮られ、コロナ対策?みたいな黄色い紙をくれるのだが、そいつがしれっと$1だと言ってくるのである。

へっ?ノーノー!と笑顔で言ったら向こうも苦笑して終了。

まあベトナム中北部の国境に比べたらマイルドなんでOK、、なわけあるか最初からスンナ( ̄▽ ̄

なお自分はビザを持っていたが、アライバルビザを取る場合$30なのに$35請求するとかもあるらしい。

この国境ではカンボジア側に注意!である。

どこまでも下手に(ーー;;

そんなわけで上記に挙げた一部国境では入国にも出国にも、もはや文化と化しているワイロ要求がある。

特にベトナム国境はもらうのが当たり前と思っているので本当にしつこい。

何度も何度も何度もノー、お金ない、を困った顔をして繰り返し、なんとか払わずに出入国に成功したが、審査官のおっさんたちの

しょうがないやつだな

という呆れ顔が忘れられない(ーー;;;

とは言え出入国に絶対の権限を持ってるのはあちら側。

うまいこと顔を立て、穏便に粘って拒否するしかないと思う。
まったく。。(ーー

■その他のベトナム国境:Google Mapのレビューを参考に


スポンサーリンク

自分の使う国境がどんなところかは、Google Mapのレビューが参考になる。

自分も事前にチェックして、ヤバそうなところは気合を入れて行ったものである。

以下では自分は実際に使ってないが、レビューを見る限り大丈夫そう?なベトナム国境を紹介しておく。

なお今は大丈夫でも将来ダメになるかもなので、最新のレビューを常にチェックするのがオススメです。

ラオス南部からベトナム中部へ、チャロ国境

ラオス南部からベトナムの中部ハティンやドンホイに抜けるときに使いそうなのがチャロ国境だ。

最近のレビューを見ると特にワイロの問題はなさそう。

前述のカウチェオとかも昔はそんなことなかったみたいなのだが、、

ラオスの高原からベトナム北部、ナムカーン

ラオスの高原ポーンサワンからベトナム北部ヴィンに出ることができる。

この際に使うと思われるナムカーン国境も、レビューを見る限りOKそうである。

ウドムサイ-ディエンビエンフーはタイチャン国境で

ラオスの内陸ウドムサイからはベトナム北西のディエンビエンフーに出られる。
さらにハノイまでつなぐバスもあるとか。

ベトナム北西部は同国最後の貧困地域らしく、ディエンビエンフーが一番辺境らしいので一度見に行ってみたいと思っている。

それはともかく国境はタイチャン
ここも特に問題のあるレビューは見当たらなかった。

そんなわけでベトナム陸路国境、中北部の一部が危険地帯のように思う。

向こうはもらうのが当然と思っているので、とにかく粘って突破してください(^_^;)

というか空路で入ればこんな苦労もないのだが、東南アジアを周遊するなら陸路も絶対使いたいもんねえ。


その他の東南アジア国境情報はこちら



スポンサーリンク

2023年3月2日木曜日

ベトナム北西、霧のバンホーに自然農園を見た!



ベトナムの北西、ハノイから3時間くらいのところにバンホー(Vân Hồ)というところがある。

牛乳で有名なモクチャウの手前で、山岳少数民族のテリトリーだ。

そこに古い知り合いが日本の自然農を駆使した農場をつくっているという❗


これは行ってみるしか❗ということでお願いし、訪問してきましたよ😃


■バンホーの行き方

バンホーにはハノイから、Xuan Trang Expressが出ている。

3時間程度、25万ドン(≒1,500円)でバンホーまで行ける。

たぶんだけどそのまま乗ってればモクチャウも行くはず。

バンホー行きバスを予約する

Xuan Trang Expressは電話やネットで予約できる。

またFacebookでも連絡を取ることは可能。
対応はあまりよくない😅

自分は泊まってたホステルのスタッフに電話してもらい、予約しました。

オフィス現地でチケット買うのも可能と思うけど、けっこう満席だったので予約しとくのがいいすね。

バンホー行きバスの乗り方

旧市街あたりからオフィスは市バスがある。
自分は01番で行きました。


これがオフィスのある駐車場。


一角にオフィスがある。


これがバス❗


新しくて席も大きくけっこう乗り心地は良かった。
料金はドライバーに直接払います。

バンホーの市場?へ

バスに揺られていると高原に入るにつれ、いい景色が続くようになる。


こんな感じ👆の景色になってきたら目的地は近い。

自然農園に最寄りは、街道沿いに店が微妙に集まってるプチ市場?みたいなエリア、Ngã ba Vân Hồだ。


レストランもあるので腹ごしらえ。
フォーが3万ドンだったかな❓


街道から少しはいると農地。


小屋と一緒に安く貸してくれんものか。。などと思いつつ。

■バンホーの自然農場

そしてこれが本邦初公開❗❓の、ベトナムはバンホーの自然農場だ❗


NICO NICO YASAIという、ベトナムでゼロから始めもう10年頑張ってる有機農園さんの新天地がここなのであった。

霧の高原で自然農トマト

ベトナム北部高原の霧は深い。
ある程度晴れればこんな感じなのだが、


霧が出て来るとこう😳


この気候で農業生産するにはハウスが必須だ。


ここで日本で学んだ自然農の技術を駆使して、まずトマトの生産に取り組むそう。


トマトは強いけど、強い光が好きな作物でもある。


霧のバンホーで、自然農の技術で、トマトがビジネスに乗るとしたら、素晴らしいと思うんだ。

NICO NICO YASAIのピーナツバター❗

NICO NICO YASAIの原点、ベトナム南部高原のバンメトートではピーナツを生産している。
そのベトナム産有機ピーナツを使用したピーナツバターやオイルが、実は日本でも入手可能だ❗ 

こちらでネット購入できるので、ゼヒ見てみて~~❗😃

日本発の堆肥でGO

こちらの農園が日本で学ばれたのはたぶん👇


ここの技術をベトナムで再現すべく、堆肥場を作り、


地場の微生物を培養し、


堆肥は静かにその時を待つ。


そして生産農家さんの資材量はやはり自分のような自給農とケタが違う😳


いやほんまトマトができるのが楽しみや~~😃

なんつーかこれからは新興国の時代。
自然農の技術もそこで通用するものがつくられ、学ばれていくようになるなあと。。

わんこもいるぞ

そして農園にはわんこも。


わたくしの履きつぶした靴(黒いやつ)がいたく気に入られ、ガブガブに噛みつくのであげることにしました(笑)


代わりに山岳民族テイストの靴をもらった❗


今もお気に入りで使ってますよ🙂

■バンホーとともに

バンホーはベトナムの北方で中国も近い。
風土が東アジアに近く、日本に近い農産物がつくれそうだ。

少数山岳民族が暮らしている地域でもあり、特有の文化を見ることができる。

そんなバンホーにも、開発の波は訪れている。

バンホーの農産物

バンホーを含むベトナムの高原は、日本にもある果樹がけっこう育つという。

よって梅干しも可能😆



近くでは日本人がイチゴもやってて、とても品質がいいらしい🍓

これ👇はそこのじゃなくて市場で売ってたもの。


でも大粒で甘くて、バンホーはイチゴのポテンシャルかなり高いね😳

また東南アジアの高原はけっこうコーヒーもつくってる。


これ👆がバンホー産かはわからないけど、たぶん栽培可能でないかなあ❓

山岳民族の文化

ベトナム北部の高原は少数山岳民族が暮らしている地域だ。

ここバンホーでも地元部族の伝統文化があちこちで見られる。

これ👇は農産物を入れておく伝統的な倉庫。


下にねずみ返しが付いてますね。

街道の店に行くと、山から降りてきた山岳民族のひとがカラフルな伝統装束を着けていた。


これは地元名物スアチュア(Sữa chua)。


ヨーグルトともち米でつくったデザートで、都市部のコンビニとかでも置いてるそうな。

ヨーグルトともち米、西洋とアジアの文化が融合してておもしろいね。

ベトナムの未来

バンホーのこのあたりも高速が通るというので恐ろしく地価が上がり、ハノイのひとが投資で土地を押さえまくっているという。

そしてバンホーの自然はそんなバブルに関係なく、淡々と生きてるように見える。



しかしそうした生命たちもバブルでホテルやらが立ち並べば踏み潰される運命だ。

そんなバンホーで、自然農園を立ち上げる意味とはなんだろうか。

NICO NICO YASAIはもともと、日本で有機農業を学んだ実習生の働く場をつくらねば❗という思いで始まった農場。

安い新興国で農業生産して儲けよう❗というのとぜんぜん違う原理で動いている。

「これからどんどんベトナムも変わっていく。
そんな中でも、自然農のような技術が地域にあって、それでやっていけるモデルがあれば、いつか役立つときが来るんじゃないかと思う」

そんな農場主さんの言葉が心に残った。

ベトナムの未来はコンクリで自然を塞いで地価を上げる中にあるわけじゃない、と自分も思う。

■辺境で少数民族に学びたい

自分的にはこういう👇山林に小屋でも建てて自給生活したい。
それも重要な未来のモデルになると思う。


竹もあるし資材や煮炊きの燃料には困らんと思うのよね。
どこかに沢があれば水も位置エネルギーも得られて完璧なんだけど。

しかしてバブル真っ只中のバンホー、この農場裏の山もものすごい値段になったそうな😳


なんというか、ここに暮らす少数山岳民族に学びたいね。

西洋近代で開発なんて安易な道じゃなく、現地で培われてきた伝統的な暮らしに沿って生きることが、実は最先端じゃないかと思う。

近代化された都市部で生きてたひとがそれを学び実践する、大変過ぎるとこだけはうまく近代技術も入れて、自然を汚さず幸せに生きるってことをつくっていく。

それが自分的に未来に残すモデルかなあ、なんてことを考えた。

農場でいただいたおでんを思い出しつつ、、


いろいろと考えさせられる、大変有意義な訪問となりました。

ありがとうございましたm(_ _)mm(_ _)m


スポンサーリンク