ラベル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年12月9日金曜日

お米がウマけりゃそれでいいのだ。東南アジア、お米の美味しい国とは?!



東南アジアと言えば長粒種。
おっさん世代の人だとタイ米というと分かりやすいだろうか。

あれ、チャーハンやパエリアならいいけど、普通に炊いたらぼそぼそで食えたもんじゃないよね。

そんな風に考えていた時期が、俺にもありました。

いや実際タイ米はいまだにそんな感じでおいしくないのだが、同じ長粒種でも最近の東南アジア米は、けっこうもちっとして美味しいのも多いのである。

では東南アジアで美味い米が食える国とはどこなのだろうか?

実際に食ってウマかった東南アジア米を今回は紹介してみるぞ(・∀・)

スポンサーリンク

■東南アジアの美味い米

東南アジアでウマかった米はまずなんと言ってもベトナム、そしてインドネシア。

タイではカオニャオと豚肉のコンビが最高っすよ(・∀・)

ベトナム北部米は至高

東南アジアで一番ウマい!と思ったのはベトナム北部。サイゴンとか南部はまた違う気がする。
見ての通り、明らかにお米が立っている!


これは泊まった宿で出た無料のご飯なのだが、炊きたてがめっちゃウマくて、バクバク食っておかわりしてしまった。
微妙にこわめの炊き具合がまた(・∀・)イイ!!

なんというか、味と香りがしっかりあって、その意味では日本米に近いと思う。

ハノイは中国も近いだいぶ北の方で四季もある。寒暖の差とか、気候的に東アジアに近いのかもしれない。

でも見た感じ日本米と同じ短粒種ではない感じで、長粒種でもこんな美味しいのあんねんな!と感動するのである。いやひょっとしたら中粒種?

とにかく、日本と変わらないはずの中国で食った米より、これのがはるかにウマかったですよ。

インドネシア料理とさっぱり米が最高

そしてお米の美味しい東南アジアと言えばインドネシア。

これも数年前まではやはりぼそぼそで美味しくなかったように思うのだが、近年急激に美味しくなって、バリでも日本米を恋しく思ったりしなくなった。


昔はタイ米と同じくおかずと混ぜ混ぜしないと食えなかった印象なのだが、今は普通に独立で食べることができる。
ベトナムのお米よりさっぱりした印象の味で、インドネシア料理によく合う。

ベトナム米がミルキークイーンなら、インドネシアはコシヒカリという感じだろうか。
いや全然違うな(^_^;)まあインドネシア米がさっぱりしてるということでね(・∀・)

しかし数年前と全然違うのは、インドネシアも経済成長して、高い籾が使えるようになったのか?
それとも品種改良がうまくいったのか?識者の話を聞いてみたいものである。

ちなみにバリではこういう竹籠?で蒸すようにして炊く。
炊飯器ではなく、こうやって炊くのが一番美味しいらしい。


インドネシアの濃く辛いおかずには、やはりインドネシア米のさっぱり具合がとてもいい。
日本米だとかなりしつこく感じてしまうと思う。

もち米が美味いタイ

スポンサーリンク

そしてタイは冒頭に書いた通り米が美味しくないのだが、そのかわりというかもち米のカオニャオはめちゃウマい!


なぜかローストポーク売ってる屋台ではカオニャオも売ってる感じなので、ゼヒお買い求めください(・∀・)

量が多いときは半分くらい持ち帰って朝ごはんにしたりもする僕様である。だって冷えてもウマいのよ。

■次点、そこそこイケるカンボジア米

そしてこの3国ほどではないのだが、次点でまあまあ食べられるのがカンボジア米。


カンボジア米はなんか小粒な感じが特徴である。
長粒種という感じはしなくて、聞くところによるとジャスミン米らしいのだが詳細は定かではない。

長粒じゃないからか日本米に比較的近い気もして、そこそこ食べられる。
ただ冷えるとけっこうマズくなるらしい。また泥臭いと感じる人もいるようだ。

だから、↑のようなご飯はおかずを米にぶっかけて食べるとおいしく食べられる。
ちなみに同じぶっかけ系だからか、カンボジアの吉野家はそこそこうまいと思う。

■東南アジアで現地米を食べよう

スポンサーリンク

東南アジア現地でこれだけウマい米が手に入ると、現地米は安いこともあって日本米がそこまで恋しくなくなる。

東南アジアの美味しいお米

東南アジアで出会った美味しいお米の特徴は、

  • お米が立っている
  • 潰れてない

という2点だと思う。

タイ米はなんか潰れてデンプン質が外に出ちゃってる感じなのよなあ。
ちなみにフィリピン米はそれをさらに不味くした感じで自分にはかなりキツかった。

割れ米の除去が甘いのだろうか?
あるいは割れやすくて、割れ米を捨てたらめっちゃ捨てることになるから捨てられないとか?

ただ自分が食べるのは屋台とか最安のところが多いので、高いレストランで食べればまた違うのかも。

逆言えば屋台レベルでも米がウマいインドネシアなどは本当に素晴らしいのであった。

風土にあったものを

しかし一時、日本米を東南アジアで作れたらなあ~と思ってた時期もあったのだが、これだけ風土に適う品種がおいしいとなると自然農好きとしては

無理して不自然なもん作る必要ないなあ~

と今は思っていたりする。

気候の違うところで無農薬・無施肥だと大変だから、ではなくてその場で自然に育まれるのでないならやる必要がないな、と。

テクニカルにやらないと美味しいものができないならそれでも頑張るかもしれないが、現地の自然に寄りかかって美味しいものが作れるならそれが一番だ。

もし日本米をやるとしたら、その環境で素直に育つものを見つけて使うだろうと思う。
その場の風土と調和しようとする姿勢が、美しい文化や景観を守ることに繋がるだろう、とも。

文化と自然が融け合うバリ

美味しいものを食べる感動は、それを育んでいるいろんなことに感覚を導いてくれる。

特においしいお米は日本人にはありがたいもの。
東南アジアに来たら、ゼヒ自分で食べ比べてみてほしい^^

その他の東南アジア・ローカルご飯情報はこちら

$1でめちゃウマ♪大都会ホーチミンの屋台ご飯を総まくり!
ウブド40円グルメの世界!5千ルピアのナシチャンプルを探し出せ
140円で食べ放題も!ディープ・バンコク、超激安ローカル・レストランまとめ
$1クメール料理、美味しいのはコレだ!~肉じゃが、焼きナス、お粥、豚めし~
安くてウマい!ミャンマー・ヤンゴンのローカル・レストラン、おすすめはここだ
おすすめはこれ!フィリピンでローカル料理を食べ歩く

スポンサーリンク

2016年11月16日水曜日

今は機械もあるから楽だし農業始めたいとか思ってるやつちょっとこい( ̄▽ ̄



今年、初めて機械を使った近代農業というものに参加した。
日本の拠点にしたいと密かに活動中の九州某所で、ある営農組合さんの稲刈りを手伝わせてもらったのだ。

お米づくりに取り組むようになって早5年、しかし千葉でもバリでもクワとカマだけでやってたので、機械を使った農業がどういうものか実はまったく知らないのであった。

がんばるでー

機械を使えば労力いらんから爺ちゃんでもできる、というのはよく聞く話で、実際この営農組合も高齢化が進み、基本的に皆さん70代くらいである。
70のひとができるんだから、さすがにおっさんの俺もなんとかなるだろう。

。。そんな風に考えていた時期が、俺にもありました( ̄▽ ̄

ここでは農業を始めたいな~みたいに考えるあなたに、「農業」の意味はこういうことだという自分の実感をお伝えします。


■農業を始めたいあなたへ:機械の馬力はすごいぞ

自然農の田んぼは何度もやってきたが、機械を使うとどうなのか?
やはり劇的に楽なのか?

という興味もあって手伝わせてもらった稲刈りだが、確かにコンバインはすごかった。

今の農業は機械まかせ?

まず機械農業は稲刈りにコンバインを使う。刈り取り・脱穀が一体化しており、だから運転に一人乗員がいればそれで事足りる。。そんな風に考えてい(以下略

実はコンバイン稲刈りにも人力作業はある。まずコンバインが入りにくいコーナーなどは手刈り。
ぬかるみがひどいところも同じ理由で手刈り。


まあ大した量ではないが、機械が入れるような基盤整備された田んぼは山あいでも2反はあり、コーナーを渡り歩くのもそれなりの距離ではある。
特に今年は雨が多く、田んぼがぬかるんでいてけっこう動くだけで体力を削られる。


で、そういう手作業と並行してコンバインがバリバリ稲を刈ってゆく。


籾が一杯になるとコンバインがBEEPを出すので、化けもんのようなでかい袋にざーーーーっと入れて軽トラで乾燥や籾摺りをするライスセンターに運ぶ。


まあこれを繰り返して1日に2反程度の田んぼを2,3枚やる感じだろうか。

光の速さの農家さんたち

じゃやっぱそんな筋肉使わんやん、と言えばそうだし、実際コンバインでほとんどやるので応援の人員は手刈り部分が終わったら、籾を運ぶまで基本見守るだけである。

しかしある意味このヒマが敵で、やることもなく知らんおっちゃんばっかの中で会話もなく、ついつい落ち穂拾いとか、刈り残しを探し回って刈ったりとかしてしまう。
いやそれはいいんだけど、退屈しのぎにやり過ぎるので、気づいたらかなり疲れている(^_^;)

その点、周りのおっちゃん見てると基本じっと立ってて、たまたま自分が動いた先に刈り残しやらがあったら手刈りする、という感じ。
そんなウロウロしてないのである。

無駄な動きはなく、トラブったら即座に駆けつけ

また仲間が働いてるのに俺が座って見てるわけにはいかん、という意識があるのか、やることがなくても応援のおいさんはずっと立ちっぱなし。
そして減農薬で草が多いため、たまにコンバインに詰まるのだが、そうなったら光の速さで駆け寄って取ってしまう。

それくらい常にスタンバっているのである。
自分も一回くらいと思ってたのだが、結局一度も取ることができなかった。

しかしコンバインの馬力は確かにすごい。
この広さを手刈りだともう考えただけで気が遠くなる(^_^;)

■ライスセンターで考える、機械化された農業は楽なのか?

スポンサーリンク

さてコンバインで袋に詰めた米はライスセンターで乾燥等を経て保管する。

田んぼと違い工場めいた環境がいまいち好きになれなかったかな(^_^;)

それはともかくここでは米を運ぶフォークリフトのパレットづくりと米の積み上げを仰せつかった僕様。

これも電動の機械を使いまくるので別に大変じゃない。。のだろうか?!

ライスセンターでパレットを作る

ライスセンターに持ち込んだ巨大袋の米は、乾燥・籾摺りを経て30kgの袋に小分けされる。
この30kgを一袋(いったい)と呼び、それを積み上げて出荷まで保管しておくのである。

この量になると米を運ぶのもフォークリフトの出番となる。


そしてフォークリフトで運ぶためには、荷を乗せるパレット(受け皿みたいの)が必要となる。


それももちろんお金出せば買えるのだが、やはり高いらしくこの組合ではホームセンターで買ってきた木材を加工して自作している。
とりあえずみんな籾摺りで忙しいので、これを作っとくのを仰せつかった。

電気工具を使ったって重労働

まあ自作っつったって別にノコギリとトンカチと釘ってわけではなく、もちろん電動工具でやるので大した労力もいらない。。そんな風に考(略

これが片側に7枚ずつ板が必要なので、長い木材から切り出すため運ぶのがけっこう大変。
1枚1枚は大したことはないのだが、なにしろ一個パレットを作るのに14枚必要なのだ。

それ以外に間に挟む棒材が4本。
きっちりと寸法を測るのも神経を使う。

さらにこれを作ってる間というのは基本ずーーーーっと中腰!!
これがまたキく!!(--

稲刈り手伝いの後、半日くらいかけて3枚作ったのだが、終わった後は腰が痛くてもうぐったり。
自分で作って重ねたパレットの上に寝転がり、ひたすら空を見上げる僕様であった。


実際この作業はいつもやってる人でもけっこう大変らしく、3枚作ったらだいぶ感謝してもらった。
ちょっとだけお役に立てたのがうれしかったが、その後2日は家から出かけるのも億劫だった(笑)

よかった雨で休みなって(^_^;)

無数の米袋を積み上げる

さて籾摺りが終わった米を袋に詰め、保管のため積み上げるのも一部は人力である。
パレットの上に30kg袋を積み上げ、ある程度になったらフォークリフトで運び出す。


30kgというのはけっこうな重さで、うまく持たないと腰をやってしまう。
だから籾摺りで袋に詰めたら口を綴じて、パレットに積むときに持つ高さまで揚げてくれる機械というのまである。

左が袋を持ち上げる秘密兵器・ラクだくん

籾摺りした米で袋が一杯になったら、袋の口を綴じてこの持ち上げ機械・ラクだくんに横倒しする。
自動で上がった袋をパレットに移せばいいので、腰を曲げる必要がない。
だから普通に積むより格段にラクなのだが、それでもあの量!である。


そもそもこんな巨大袋に詰まってるような量なのだ。

量が追いついてくる現代の農業

本当に1日中袋を移し続ける感じで、確かに爺ちゃんでもできる作業ではあるのだがかなりの重労働。

ラクだくんの威力を持ってしても、二の腕の内側がキョーレツな筋肉痛となった。

みっしり積み上がる米袋!

というわけで機械があるからと言っても量が省力化を打ち消すほどに追いついてくる近代農業、これはなかなかに得がたい経験であった。

■農業を始めたい?

スポンサーリンク

よく言われることかもしれないが、「農」と「農業」は違うということ。

自分には「農業」は「農」と「工場」の間くらいにある何かに思えた。

そして自然農と違い、大きな投資とその回収に追われる中、いわゆる「中流」の生活ができるようなお金が手に入る。そういうものののようだ。

農業を始めると、付いて回るのは「お金」

これだけ省力化したら食う分つくるだけだったら一瞬のはずで、それなのにこんな量をやらねばならないのにはもちろん理由があって、それは例えばこのコンバインにある。

シャキーン!
このコンバインで実に500万円!
地域で営農組合を作ったりといった政策に沿っているので実際には補助金もある程度出たらしいが、それにしても500万である。
ハーフ1千万である。

これで米のキロ単価がいくらかとか考えるといろいろ分かってくるわけである。

ここの組合ももちろんお米を売ったりでお金は稼いでいるが、これだけの量を売っても組合員に十分な給料が出るわけではないらしい。

いわゆる年金百姓というやつで、そうでなければ成り立たない。この先年金が無くなったらどうしようもなくなるわけである。

さらに機械はコンバインだけではなく、フォークリフトもラクだくんもタダではない。
ライスセンターの巨大乾燥機も籾摺り機もすべて買い揃えねばあの量は捌けない。

農機具はランニングコストもかかります

そして購入した機械全部に最初の購入費だけでなく、油代、メンテといったランニングコストも当然かかってくる。


組合に溶接までできる人がいるので修理に工賃はかからないが、かかったらいったいいくらになるのだろう。
要するに、それだけ稼がねばならないということなのである。

そんなわけで夕焼け空は働き者の証。

1日の作業が終わった後、この夕焼け空を見上げるだけでいいならどれほど幸せだろう

朱に染まる空を見上げながら、戦い終わって日は暮れて、だけでは済まない、その後に巨額のお金の計算まで付いて来る、そんな近代農業について、様々に思いを巡らせる僕様であったのだ。


その他の九州で農業手伝ってみた記録はこちら :)

手刈りはざ掛け天日干し!これが日本の稲刈りだ\(^o^)/生きるためにはたらくぞ!


スポンサーリンク

2016年10月9日日曜日

手刈りはざ掛け天日干し!これが日本の稲刈りだ\(^o^)/生きるためにはたらくぞ!



そんなわけで日本の拠点を作るべく九州某所に潜伏中の僕様だが、地元の農業組合さんが主催のイベントに参加させてもらった\(^o^)/

黄金色の田んぼ

授業の一環でやる大学生を招いての稲刈りイベントであり、久々の田んぼ、チョーテンションが上がる僕様である!

果たしてイベントは成功するのか?
そしてワカモノたちはここから何を受け取って帰るのだろうか?

スポンサーリンク


■快晴の稲刈り日和!

当日は雨の予報もイベントの間だけはきれいに晴れ、暑いくらいの稲刈り日和である!

青い空が最高だ!

ちなみに実はこのイベント、大学の授業の一環でやっていて、大学生が40名も参加しているのであった。

自分が昔、稲刈りイベントやったときは1反に20数名で、その日夕方までやって終わらんかったけど、5畝にこれだけ集客したらあっという間に終わりそうである。

。。と思っていたが半分弱で終了( ̄▽ ̄


まあ2時間くらいしかやってなかったし、今年は雨が多く足元が超絶に悪かったのでそれもあるだろう。


刈った分ははざかけして、とりあえず体験終了!

あの大学生の子らがいい歳になる頃には、石油が高騰して機械が使えんこともあるかもなので、手作業で食いもんが作れること、米を食うということにどれほどの労力がかかるかなど、いつか本当に生きる貴重なことを知れたんじゃないかと思う。

自分的には運営上、何人くらいでどういう役割分担で、とか自分がやったことない、知らない作業が無いかとか、いろいろ目を光らせながら泥に足を取られていた。

自分にとってもいつか役立つだろうと思うし、組合の方々と少し言葉も交わせて、貴重な機会であった。

■お昼は山の幸&猪づくし!

スポンサーリンク

そんでもってお楽しみのお昼!めっちゃうまそうなイノシシ焼肉!!
そして実際めちゃめちゃウマい!!


リアル(゚Д゚)も出現!


しかしてその実体は猪汁の釜なのであった。


大人数分、ズラリと並んだ猪汁が壮観だ。


焼肉はもちろん、ゴーヤやイチジクの漬物、高菜におにぎり、身体を動かした後にはまじで最高\(^o^)/


日々100円メシの僕様としては、貴重な栄養補給の機会でもあったのであった( ̄▽ ̄


なんつーか、泥で足を取られながらの稲刈りは重労働だったけど、そうやってみんなでワイワイ作業して、腹減ったところに食うメシ、これはほんま最高やね。

昔読んだトマト農家さんのブログ本に、農作業の後のメシのうまさにもうゾッコンなのさといった話があったのだが、まったくもって賛成の僕様である。

■はたらくということ

そして最後に総括の時間。
いろいろな話を伺えたが、中でもはたらくということと稼ぐことのちがい生きものと共生するということ、そういう話が心に残った。

実は前々日、会場の田んぼの準備を少しだけ手伝ったのだが、そのときも田んぼに水気は多く、イベントのため少しでも水を抜いて田んぼ内を乾かさねばならなかった。
そのために排水の溝を掘ると、泥の中からドジョウが次々出てくる。

それをいつかの晩ご飯にと捕まえていたのだが、それはもちろん稼ぐという意味ではほぼ無意味だ。
しかし生きるためにはたらいているのなら、その意味はとても大きい。楽しい。

それに、ドジョウは田んぼがきれいに乾いていたらいなくなるか、全滅している。
人間の都合だけ最優先していたら、はたらくことができなかったのだ。

魚、鳥、獣、虫、、ここに住まう生きものたちに思いを馳せる

生きるためにはたらくということと、生きものと共生するということと、、学生たちもこの話のとき、顔つきが変わったように思う。

■次世代に伝われ

スポンサーリンク

しかし今回は今どきのワカモノの物怖じしなさにかなりΣ(゚Д゚)な僕様であった。
とにかく軽口が滑らかで、何か言われても絶対に受け流す心に決めてるかのよーである(笑)


俺も同じ歳のときは大して変わらんかったように思うが、頭の中で思いはしてもそれを五十は歳上の大先輩にそのまんま言う勇気はなかった。

農家さん「落ちとるのは後は鳥に食べさせるから拾わんでいい」

ワカモノ1「食物連鎖っすね」
ワカモノ2「食物連鎖っすよ」

うん話聞け( ̄▽ ̄
別にその掛け合いいらん( ̄▽ ̄
その口のぶん手動かせ( ̄▽ ̄
ハラハラするわ( ̄▽ ̄

それはともかく、久々の稲刈りでとても楽しかったし、同時に生きるということがどういうことか、深く考えさせられる機会にもなった。

今どきなワカモノも聞いてないようで、受け止めるべきことにはきちんと気づいていたように思う。
「鳥に食べさせる」という一言の、実は持っていた意味というかね。

やっぱ田んぼはいいよ。


その他の九州で農業手伝ってみた記録はこちら :)

今は機械もあるから楽だし農業始めたいとか思ってるやつちょっとこい( ̄▽ ̄


スポンサーリンク

2016年5月25日水曜日

消毒しない、超ストロングスタイルの種籾いもち病対策とは?!



以前、竹田で籾の消毒について農家さんにいろいろと教えてもらったのだが、その後徳島の自然農園にて

「消毒しない(!)」

という方法を教えていただいた。

お話を聞いた畑

といって何も対策しないわけでもない。考え方としては単純で、

徹底的に強い籾を取る。以上!

という超ストロングスタイルの方法なのであった!ちなみにここの農園ではなく近所でされてるやり方だそうな。


スポンサーリンク

2016年5月22日日曜日

神山の山奥に、棚田広がる桃源郷を見た!



そんなわけで自然農プロジェクトの日本拠点を探す旅、ラストの神山にて田植えイベントに参加させていただいた。

江田という、神山でも山の上のほうで、春には一面の菜の花畑になるという。

美しい江田の川
こういうところの棚田は整備されておらず、四角くないのがとてもいい。そして神山の特徴なのだが、石垣が棚田や道沿いのあちこちに作られているのも美しい。不便であるがゆえに守られているものがあるのだろう。

コンクリに取って代わられないといいなあ。。
今年はあちこちの田んぼで教えを請いつつも、田植えは参加してなかった。今年はムリかなあ。。と思っていたら、「神山の父」と呼ばれる方とたまたま知り合い、その人が連れてってくれたのだ!なんてスバラシイ(・∀・)

それもただの手伝いではなくイベントということで、近隣からいろんな人が来てて、ちょっと俺は昔やってたプロジェクトを思い出して胸が熱くなったよ。。

老若男女関係なくみんな楽しむ
やっぱいいよな。田んぼは田植えと稲刈りだよな。

せっかくの機会でもあるので、勉強の目も光らせております。
今回気になったのはコレ!( ・`ω・´)ムムッ

謎の木枠
この木の枠、何をするものかというと、苗の間隔をきっちり守るためのツールなのであった。黄色のテープがついてるところに苗を植えるときれいにラインができていく。これの何がすごいって、



この端っこの角の蝶番!これがあるおかげで、いったん植え終わるとクルッ、パタン、とひっくり返して次に進むことができる。

言葉では何のことか分からないと思うので、ぜひ一度体験してみてほしい。少なくともこの季節に神山来ればやれるw

びっしり苗が並ぶ!(・∀・)
このスグレモノとみんなの協力で、あっという間に田んぼに苗がうまってゆく。あかんめっちゃ楽しい。。( ̄▽ ̄

そして作業が終わったらみんなでお楽しみのランチタイム。

もりだくさん!
素麺におにぎりに、神山野菜のおかずがもりだくさん!神山の新茶まで登場して、ご飯も最高であった(^▽^

絶景の棚田!
最後は江田の絶景を堪能し、下山。

いやーやっぱ田んぼはいいよ。大変だけどいいよ。

俺も早く自分の田んぼを持ちたいもんだなあ。。
スポンサーリンク

2016年5月20日金曜日

自然農を知ってほしいという思いが、徳島に耕す自然農園を作り上げた



たぶん今回の西日本探索、最後の地となる徳島の神山に来ています。

神山もまた風光明媚

そこのオサレなカフェレストラン、オニヴァに連れてってもらったところ、カフェで野菜を仕入れている自然農園が近くにあるとのこと。

この山の中に、このオサレな空間!

これは行くしか!ということで訪問してまいりました。

それがここ、若葉農園さん。神山の隣の石井町で、自然農法をもう20年やっているという!

きれいに並ぶ野菜

HPも見れば分かると思うんだけどここの野菜はとても立派!

自然農というと自給程度に食べるには十分で、だからできた作物はけっこう小さめ。哲学として、むしろ土地や虫や獣と収穫をシェアするくらいのイキオイでもある。

しかしここは無農薬かつ基本的に無施肥でこれだけの作物を作っていて、いったいどうやっているのかと思っていた。

ここの特徴は「耕すこと」。福岡・川口式の自然農などは不耕起のイメージがあるが、ここはそこにはこだわらない。

きれいに耕転されている

やはり耕すほうが野菜が大きくなりやすいらしい。しかし自然農的疑問としては、それだと土が乾いて有機物がなくなるので、肥料入れなきゃいけなくならない?というところ。

しかし、そこは灌水をきちんとしておけば土が痩せていったりはしないらしい。

地下水を灌水している

そして強い作物を育てるポイントその2。それは自家採種であるという。

オーガニック農家でも、収穫サイクルが長くなるので種だけは買ってくるというところは多い。しかしここでは全て自家採種にこだわっている。

きれいに咲いたニンジンの花

その土地の風土に作物が適応することで、ほぼ無施肥でもまるで慣行農法のような立派な野菜が穫れる。

お米も高知の原生種を使っているのだが、最初あまり良くなかった食味が、自家採種を繰り返す中、2~3年でおいしく変わったらしい。

不耕起にこだわらず、しかし自家採種にはこだわる。技術的にも、地域社会との関わりの中でも試行錯誤する中で、このスタイルになったという。

不耕起草生にこだわって、小さい作物でもいいから、どこか隔絶された場所でやるという手もあった。

「でも閉じこもってやってても、広まらんと世の中変わらんもんね」

ここでは研修生を10名ほど受け入れて、給料も住居も提供して研修している。そして研修上重視するのはここの技術をそのままなぞることではなく、育てる作物の状態が分かるようになること。

野菜のこの状態はいい、この状態だと悪い、それが分かることが一番大事である、という。

技術的なことだけ覚えても、他の地域で同じ方法でやれる保証はない。研修が終わり、自分の地域に戻ってもやれるためには、そこの風土や作物と対話できなければならない、と。

それもまた自然農があちこちに広がるために、という思いがある。

大切と信じることが世に広まる。それを何より再優先に考えたときに、農法にこだわるのではなく、地域と調和し、さらに営農に耐える作物を育てる技術を作り上げた。

経済的にも成り立つのを見ているから、勉強したい若い人も集まる。

向こうにいるのが研修生の皆さん

熊本の復興支援プロジェクトでもそうだったが、ビジネスにしてこそ持続でき、だからこそ少しずつ仲間が増え、世を塗り替えていくことができる。

自分も自然農を気軽に実践できる場を作りたいのは、そういうことだ。

特にアジアという場でやるのは、これから急激に変わっていく社会が、先進国の轍を踏むことなく、自分とこの自然や文化を大事に発展してくれたらな、と思うから。

そういうことにアジアの同胞である日本人が活躍できたら、それは日本人にとっても意味ある仕事をするチャンスじゃないか。

思いは同じだな、と思った。

土を清浄に保ち、風土と調和する農法が、こうしてあちこちで広まってゆく。また新たな自然農の形に出会えた1日でした。


関連リンク:
消毒しない、超ストロングスタイルの種籾いもち病対策とは?!
阿波の国に肉好きの楽園が存在した!


スポンサーリンク

2016年5月18日水曜日

大分は竹田で籾の消毒と稲の原種について教わった~自然農的な病気対策を研究する



稲はけっこう病気(いもち病など)にかかるので籾のとき消毒しなくてはならない。
そこで温湯消毒を試してみたが、まったく発芽しなくなってしまった。

自然農としてはやはり薬は使いたくないしどうしたもんかなーと思っていたら、大分は竹田で会った田んぼ活動をされている方に、いくつか病気に強くネットで手に入る品種も教えてもらえた。

また同じく竹田で出会った由布院の自然農園の方に、品種と消毒についていろいろと示唆をもらえた。

訪れた竹田の田んぼ

これは試す価値がある!と興奮した勢いでこれを書いている^^

スポンサーリンク

■病気に強い品種

自分で調べて見つけた、いもち病に強い品種は以下の3つなのだが、


中部134号とコシヒカリBLは、それを作った農協の管轄地域の農家でないと買えそうにない。

イセヒカリは遺伝子的には別に病気に強くないそうで、単なる偶然かもしれないと思うと、限られた時間と予算の中では優先度が低くなる。

竹田で使われていた強い品種

上記の悩みを竹田の方に打ち明けてみたところ、実際に使われている病気に強い品種を教えてもらえた。

それが「牧田超コシヒカリ」というもので、コシヒカリなのにいもち病に強いらしい。

ネットでも手に入るのでこれは試してみたい。

収穫した種籾で再生産できたら言うことなしなのだが、また機会を得て尋ねてみたい。
大事なことなのに聞くの忘れてた(^_^;)

その他の病気に強い品種

また、それ以外にも最近「縁結び」というのを発見したので、それも試せれば試してみたい。

また、陸稲でよければ福岡翁の開発した「ハッピーヒル」がいいらしい。

陸稲はそもそもがいもち病に強く、水稲と掛けあわせて水稲の病気耐性を高めるのに役立ってきた。
徳島の神山でも聞いたのだが、実際ハッピーヒルは病気にならずよく育つそうだ。

ただ陸稲は食味があまりよくないらしく、炊きたてはまだイケるが冷えると不味いらしい。

毎日だと耐えられないレベルなのかどうなのか、一度試すためにも育ててみようかと思っている。

■原種という選択肢

スポンサーリンク

また竹田で出会った由布院の自然農家さんによると、稲の品種改良は基本的に食味を追求していて、稲自体が弱くなるのは目をつぶって農薬で対処してきた、という。

由布院農家さんとは自然食品店の手伝いで出会った

なので逆に言うと品種改良以前の原種であれば今の主流の品種よりも強いはず、ということになる。

↓を見ると、今主流の品種の源流に、「朝日」とか「亀の尾」というのがあるのが分かる。

>> 朝日(旭)米【自然栽培米・自然農法米専門店サイト】

これは明治期に作られた品種で、「西の旭、東の亀ノ尾」と並び称される、当時の食味のいい品種だったらしい。

>> 良食味米の元祖、水稲「旭」を育成した山本新次郎/続々・日本の「農」を拓いた先人たち -- 公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会 --

今の品種はこの食味をベースに品種改良されているようだ。

自然農的にも、改良されすぎて弱くなったものよりもこういう品種のほうが自然と呼ぶに相応しいわけで、これは試さねばなるまい^^

■自然農的な消毒方法

スポンサーリンク

発芽率が悪くなる温湯消毒以外にも、農薬を使わない消毒方法が実はある。

それが腐葉土を使う方法だ。

これは酵母を使う消毒と同じ原理であるという。
↓に詳しいが、これは

>> 酵母菌で種籾消毒: 有機農業ドットコム

種籾の表面にびっしり無害な酵母菌をつけることで、カビ菌を排除するということらしい。

酵素を買ってこなくても腐葉土でもできるらしく、それでやっているところもある。

具体的には、

  • 山などから腐葉土を取ってきて、水に入れて濾す
  • 濾した茶色い水の中で浸水する

と、浸水と同時に消毒にもなる、というものだ。

これは温湯消毒と違い、湯温の調節などがいらない分簡単であり、有効な消毒方法を確立できるんではないかと期待に胸を膨らませている。

■オープンマインドな竹田

もちろん改良されたもののほうが食味や収量はいいんだろう。

でも自分の食べるものを作る、という意味では強さや生命力が大事だし、十分な収量があればそれでいい。

上記のうち特に原種はネットで手に入るか分からないが、少なくとも農協の管轄とは関係ないはず。
なので、あるけど地域の農家じゃないから売らないということにはならなそうだ。

そんなわけで竹田、景観の美しさや水の綺麗さも素晴らしかったが、何より初対面のよそ者に気さくにいろんなことを教えてくれる、開けた雰囲気がうれしくなる地域であった。

水も景色もチョー美しい竹田

移住の人気もとても高いらしく、家も安いのあんまないらしい。糸島もそうだがなんつーか、俺が入植した後で人気出てくれ(・∀・)


自然農的稲作、その他の記事はこちら

消毒しない、超ストロングスタイルの種籾いもち病対策とは?!
糸島でお米の種下ろし。バリと日本の育苗の違いとは?


スポンサーリンク