2015年9月26日土曜日

自然農はバリに通用するのか?!



去年はウブド近郊の自然農園でお世話になり、田んぼをやらせてもらいました。

前回は籾から育てて田植えまでいったところでタイムアップ。

自然農田んぼで、雑草とともに気持ちよさそうに植わった苗。かわいすぎる(^o^

その後は農園主さんに引き継ぎ、いったんバリを離れたのですが、それでもものすごい経験になったなあ。

日本で学んだ自然農をこっちで試して見るぞ!と意気込んでやってきたのですが、やはりまったく風土が違い、そのままではじぇんじぇん歯が立ちませんでした。

最大の問題はアリンコ。そしてその次に土。さらに草!!

日本は冬が来るので、そこで虫の類はけっこう死んでしまいます。植物も基本的に枯れてゆく。
しかしここは南国、年中夏!虫と草のアグレッシブさがそれはもう違うのです!!

日本の自然農では、田植えは一本植えです。稲自体の強さを引き出し、分けつを促すということなのですが、1本でどんどん分けつする強い苗が前提です。

その強い苗を育てるため、自然農の苗床は畑苗です。

水を張らない畑に籾を巻き、鳥対策で草や小枝を上からかぶせておく。

しかしこれでは虫の対策はできません。なので日本でもオケラなんかはけっこう自然農者を悩ませます。勉強会とかでもあまり有効な対策を聞いた記憶がありません。

でもまあそうはいっても全部が全部食べられたりとかはしないわけです。

しかしバリではそこが違う!!

アリンコが、もうあのアリンコが、ほんっとーーーーーにアグレッシブなのです。
自然農らしいと自己満足していた畑苗床

草なんて被せといたところで、一晩明ければ魔法のように全部消えてます。

見事なまでに籾が全部消えている!
最初分かんなくて、あれ?あれ?と土をかき分けたのを覚えています。狐につままれるとはあのことでありますわ。

その後ちょっと芽が出たら喰われないよーという農園主さんの言葉を信じて芽出しだけ別でして畑に置いたりもしてみたのですが、まったく対策になりませんでした。やっぱり持ってかれる。

しかもやつらは籾の部分だけがほしいので、ちょっと出た芽の部分なんていらんわけです。なのでその芽をぶった切って籾だけ持って行きやがります!
籾を蒔いた次の日草マルチを開けて、生首のごとく芽だけが散乱してるのを見た時の俺の気持ち(><



ちなみにバリ式では水でお堀を作って、その中に柔らか目の苗床を作って籾を広げておきます。水で蟻の侵入を防ぐわけですな。
正しいバリ式苗床。日が強いので籾が焼けないようカバーを被せる。
タイなど似た気候のところでは、蟻がいたらまずバーナーで焼いて、やはりお堀で囲うそうな。

いろいろ試しましたが、結局ちゃんと苗になったのはバリ式。毎日水が切れないよう見守り続けるしかありません。

ちなみに今年はバリ式と畑苗の折衷方式を試してみようと思っています。

苗床自体はもうちょっと乾いた畑状態、でバリ式にお堀で囲うかんじ。

前回はアリ以外の問題はそんなになかったように思うのと、籾が古かったせいもあって1本苗できるような立派なのがあまり育たなかったんですよね。乾季のバリのカンカン照りのもと、日本と同じに畑で育苗というのも疑問だった。

ちなみに立派なやつだけ1本植えで、ほとんど2,3本植えにしました。

今回は新しい籾でやるのと、乾季は過ぎてるので畑状態でやってみてもいいのではないかと。

それだけだと全滅するとイヤなので普通のバリ方式も平行してやろうと思います。

そんなわけで待っとれ蟻!!今度は負けんぞ!!いやでもできたら待たずにどっか行っててくれ!(笑)

てゆーか蟻の話だけでえらい長くなってもーた。土や草の話もまた書こうと思います(^^;)
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