2021年3月29日月曜日

熊本で学んだ、たんじゅん農法の太陽熱養生処理~家庭菜園編~



2月に熊本で、ずっと気になっていた炭素循環農法(たんじゅん農法)の太陽熱養生処理を学んだ。 

たんじゅん農法は無農薬・無施肥なのに慣行農法のような立派かつ虫の食っていない野菜ができる。しかもその風味といったらそれ以上!


それを営農で実践されてる農家さんが知り合いの知り合いにいらっしゃったのだ!

ダメ元でお願いしたら短期インターンで受け入れていただき、ついにビジネスで成り立つレベルの太陽熱処理を目の当たりにすることができた僕様。

家庭菜園の出張セットアップと自社農園での生産の両方をされていたので、今回はまずたんじゅん家庭菜園について、そのときの感動に乗せてレポートしたい。


■たんじゅん農法、太陽熱養生処理で営農!

初期のたんじゅん農法は大掛かりな畑のセットアップが必要で、重機を使って畑を工事するような感じだった。

ところがその後、まったく新しいやり方が現れた。

それが太陽熱による養生処理で、自分はバリで実践してるところを見学したのだが、全然ホームセンターの資材でできそうな感じに感動したのを覚えている。


バリの畑は実験でやっている感じだったのだが、今回はそれを営農で成り立たせるレベルでやっているわけで、その実際を知れたのはものすごい幸運だったと思う。

■たんじゅん家庭菜園のセットアップ

この農園では家庭菜園に出張で畑作りというのもされていたのだが、家庭菜園のセットアップは太陽熱養生処理の手順をコンパクトに知るのに最適だった。

簡単に書くと、

  1. 砕いた廃菌床を敷き詰める
  2. 有用菌の溶液をまく
  3. 耕うんする
  4. 畝を立てて養生する
  5. 通路にドリルで穴を開け通気

という感じ。

大規模生産の畑でも基本的な流れは同じである。

有用菌の溶液を用意する

廃菌床は事前に敷き詰めてあったので、そこに有用菌の溶液をまくところから自分は参加した。

まず畑にまく、有用菌を混ぜた溶液が必要となる。


そのレシピは

  • 納豆:1パック
  • イースト菌:100g
  • 砂糖:300g

になり、12Lのタンクに入っていた。

前日この溶液を、入った後の風呂に置いておく。

これは容器を湯に浸けておくのではなく、ただ風呂場の中に置いてるだけ。
昼間の温度が上がってくる春なら、日向に一日置いておくというのもアリらしい。

当日はこの溶液をジョウロに入れ、さらに水で薄める。


100倍でもいいかも?とのことだったが、この日は10~20倍というところだろうか。

有機物と菌を混ぜる

家庭菜園の畑は6Mx3Mくらいの面積で、1畝もないくらい。

ここに置いた、砕いた廃菌床の量は軽トラ半杯とのこと。


確か土となじませるため2~3週間置いていた、はず、、すみませんうろ覚え(^_^;)

ここに薄めた溶液をまんべんなくかけてゆく。


溶液を撒き終わったら、耕うんして土と混ぜ込む。


耕うんした土を踏んで固くしないよう、横を歩いているのもポイントだ。

畝立て、養生

畝は120cmごとメジャーで測り、足で歩いて付けたラインに沿って管理機で畝立て。


立てた畝に手作業でマルチ。


ここでのポイントは、土ができてるのでマルチは密閉しないということ。
既に土が通気してるので、微生物の活性化を優先しているということになる。

土が固く空気を含んでいないなら、密閉しエタノール発酵させてガスで地中を破砕し通気する。

ドリルで穴あけ

そして最後に通気を確保し、好気性の有用菌(納豆菌もそう)の活性化を図る。
深さは60㎝くらいだろうか。


マルチがあるので真ん中に空いているが、畝だけなら水はけの効果を狙い畝のキワに空ける。


通気が主眼なので、穴には籾殻、おがくず等の隙間のある有機物を詰める。

これ↓は他の畑で使ったものだが、炭を一掴み入れることも。


今回は穴にも溶液を入れて夏野菜の生育で実験するとのことだった。

こうして養生を終えれば、とりあえず1ヶ月、できれば2ヶ月くらいそのまま置いておく。

養生処理はBLOF理論でもやるのだが、積算900℃が目安らしい。

■畑との対話は続く

いろいろとお話を聞く中で、何度か口にされていたのは「これやっとけばいい、ってのは存在しない」ということだ。

今回まとめた家庭菜園の作業でも、土の状況を見て通常は密閉するマルチをそうしていない。

土の状態を見て→必要そうな調整を加えて試す→生育を見る→知見を得る

を繰り返すということだ。

またそもそも水はけの改善がかなり望みにくい圃場もあり、作業を始める前から見極めは必要となる。

そうした対話を続ける中で、慣行農法や有機農法でも難しいハイクオリティの野菜が、無農薬・無施肥でできてしまう。

ビジネスとして成り立つということも含め、感動的であった。

今回は知り合いの知り合いの農家さんがたんじゅん農法をやっているというのを聞き、ダメ元で頼んでみたら短期インターンで受け入れていただけた。

どこの誰ともわからんおっさんを受け入れていただきありがとうございました m(_ _)m
めちゃめちゃ勉強になりました m(_ _)mm(_ _)m


✓クルンノウエンのたんじゅん野菜はここで!

今回お世話になったのは、熊本県荒尾市のクルンノウエンという農園さん。
産直やレストランにも野菜を卸しているが、実はFacebookで個人向け販売もやっている!

>> クルンノウエン お買いもの広場  

自分も食べさせてもらったが、味、香り、そしてキメの細かさとすべてが違う!のでとにかく食べてみてほしい! \(^o^)/

✓太陽熱養生処理についてもっと知ろう

熊本で学んだ、たんじゅん農法の太陽光養生処理~営農畑編~
たんじゅん農法、太陽熱養生処理でやってることの意味


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