2016年10月16日日曜日

永住権ポイントを短期で積み増せるDiplomaほか、ニュージーランドの学歴システムを理解する



以前、NZ移民に関して学歴関係のポイントについてまとめた。

そのときに、実際に永住権を取った人にNZの学校システムについていろいろ教えてもらったので記録しておく。


その記事でも書いたが、NZの学歴には日本人に見慣れないものがある。
それがGraduate diplomaPostgraduate diplomaという1~2年のコース。

ポリテクと呼ばれる職業訓練校や大学で提供されており、どちらも学卒、マスター、ドクターと同じように一つの学位として認められていて、修了していれば移民申請の際のポイントとなる。

しかしこの2つのDiplomaコースは、NZの学校システムの中で、いったいどういう位置づけのものなのか?
またそれ以外の学位も、日本と同じものと考えて良いのだろうか?

といったNZの学歴システムの謎に、今回は迫ってみます :)

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■Bachelor(学卒)とマスターの間

まずDiplomaについてだが、なんでこんなんがあるかというと

  • マスター(大学院修士)に行く準備
  • マスターに2年も学校通えないが専門の勉強したい人の1年コース

というものになる。

そしてBachelorやMasterと同じく学歴として認められる。

Graduate diplomaでBachelorと別の専門へ

Graduate diplomaは
「Bachelor(学卒)の後、別の専門のマスターに進みたい場合などに、学部レベルの知識を身につけるため」
に行くものらしい。

なので学歴レベルもBachelorと同等のレベル7。

移民ポイントのために行く人には、たった1年で学卒と同等の資格がもらえるので、かなりおいしいコースであると言えよう。


ただひょっとしたらGraduate diplomaに入るのにそもそも大卒資格がいるのかもしれず、それだとマスターに進学しない人には意味ないのかも(^_^;)

どうなんだろうね。

Postgraduate diplomaはマスターの一部

Graduate diplomaが専門を変える人のためのコースであるのに対し、Postgraduate diplomaは学部と同じ専門のマスターの一部という感じ。

1年目にPostgraduate Diplomaを修め、2年目に論文を書くとマスターになれる。

Postgraduateの学歴レベルは8、マスターは9で、学卒扱いのGraduateより少しレベルが高い。

マスターの準備であり学位でもある

大学で提供されているDiplomaは、Graduateの場合は学部の講義から、Postgraduateの場合はマスターの講義からチョイスして単位を揃える。

ポリテクは独自にカリキュラムを持っているかと思うのだが、今のところ詳細不明。

要するに2つのDiplomaは両方ともマスターの準備コースという感じなのだが、

「マスターに進まなくてもGraduateやPostgraduateだけの修了もできて、それはそれで学歴になる」

ということだ。

なおGraduate Diplomaは要するにBachelorのクラスなので、普通に授業があって実習があって、テストがある感じらしい。

Postgraduate Diplomaはマスターなので、評価はほとんどエッセイで授業はほとんど無いという。

■NZの学校の進学パターン

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Postgraduate Dipomaは学卒後の進学先だが、大学を卒業しただけでは入学できない学校やコースがある。

また場合によって飛び級や編入なども可能で、日本の画一的な学歴システムと全然違う柔軟さと複雑さがある。

学卒の学位だけではない?入学条件

Postgraduateは大学卒業後すぐに入れるかというとそうとは限らず、例えば南島のLincoln UniversityではPostgraduate入学以前に3年間の社会経験が必要であるという。

専門にもよるだろうが、例えば社会系や経済系で社会経験なしに勉強だけしてもしょうがないので、自分的にはとても合理的だと思える。

Postgraduate→マスター2年目と進み修了した場合、卒業式はPostgraduateとマスター両方にあり、2つの卒業資格をもらえる。

Graduate DiplomaのほうはBachelorと同じという位置づけなので、学卒後すぐでも入学できるようだ。

実例としては、学卒後すぐにPostgraduate Diplomaを申し込んだけどだめで、Graduate diplomaをやってから次の年Postgraduate Diplomaに入学した、という人もいる。

この場合はPostgraduate前に社会経験が無いことになるので、やはり大学次第で条件は違うのだと思われる。

飛び級、編入

NZの学校システムは日本に比べるとかなり柔軟だ。学業優秀な人がどんどん先に進めるよう、途中編入が割りと普通にあるよう。

例えばPostgraduate Diplomaの成績が良いと、2年目からマスターではなくPh.Dに進むこともできるらしい。というか先生からオファーがあるそう。

それがPh.Dの2年目になるのか、1年目編入なのかは分からないが、聞いた感じ2年目になる?のかな??

別の例ではPh.D希望でPostgraduateに入り、成績が不十分だったのでマスター2年目をやり、3年目にPh.Dの2年目に編入になる、という人もいたという。

なおPostgraduateの後マスター2年目にいくには成績が一定以上でないと進めない。

疑問なのはマスターに進めない成績なのに卒業はできるという状態があり得るのかということ。

その状態にハマってしまって、それでも進学したい人はまた別の学校のPostgraduateとか通うのだろうか?(^_^;)

■高校生の進学先

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ここまでは主に大卒で進学する人向けの話だったが、高校生にはBachelor以外の進路もある。

またBachelorの入学や卒業も日本より柔軟で、場合により就学期間は様々だ。

GraduateじゃないDiplomaとは

ここ↓を見ると、学業というのとはまた違う、調理師など職業訓練的なDiplomaもあることが分かる。

>> ニュージーランド 留学情報センター【専門学校・移住留学:専門学校のシステム】

そういうのはコース名にgraduateという言葉が入っていない。
大学出てなくても行ける、日本で言えば専門学校みたいなイメージだろうか。

学歴レベルとしてはBachelorよりも下になり、NZの学校を出るともらえるジョブサーチビザの条件も厳しい。

ジョブサーチビザは就職活動用のビザで、1年間は滞在も就労も可能となる。
その間に就職して、ワークビザなどに切り替えればその後もNZで生活できるわけだ。

このジョブサーチビザ、GraduateやPostgraduateなら1年コース修了後にもらえるのだが、GraduateではないDiplomaでは2年コースを卒業しないともらえない。

コスト的になかなか厳しいものがあるのであった(^_^;)

Bachelor(学部)は3年、高校から飛び級もあり!

最後にBachelorについて。

Bachelorは日本で言う大学、学部で、卒業すればいわゆる学卒の資格を得ることとなる。

では日本の4年制大学と同じかというとこれがまた微妙に違い、NZ人のBachelorは基本的に3年である。

ところが外人が高卒でNZに来て大学に入ると、Foundation yearという教養課程みたいな一年間を取らないといけないのでそれで結局4年になる。ああややこしい。

そしてそしてさらにややこしいのだが、Foundation yearも成績優秀なら外人でも飛び級できる。

高校2年生のときNZに来て、成績優秀なので高校は飛び級で大学のFoundation yearに入り、さらにそれも1学期だけでもういいよ、となった人がいるらしい。

で、そのままBachelorを修了して、20歳で卒業したという(すげえ!)。

オサレなカフェで勉強したい

親に金出してもらえるなら、俺ならもっとゆっくりしてたいと思うが( ̄▽ ̄
頭いい人はまた違うのであろう。

そんなわけで移民について調べてたらいろいろと教えてもらい、ヒジョーに興味深かった。

特にDiplomaについて、これなんだろう?とモヤモヤしていたのでかなりスッキリである!^^


NZ永住権、学歴ポイント情報はこちら

ニュージーランド永住権のための学歴ポイントについて


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