が、もちろんまったく問題がないわけでもない。
有名観光地のスーク(伝統的な市場)を歩いてるとすぐわかるが、やけにフレンドリーにしつこく話しかけてくる若いやつが現れる。
彼らはなんとか現地ガイドをやって金にしようとしているのだ。
モロッコではそういう勝手ガイドが1番典型的だが、それ以外にもいくつかトラブルの種はある。
というわけで今回はモロッコで注意すべき犯罪行為やトラブルについて、実際の体験に基づいて紹介したい。
■モロッコの治安はこの3パターンに気をつけろ
自分はモロッコ以外行ったことがないが、ネットではアフリカ歴訪した人が「アフリカではモロッコだけヤバい」みたいなこと言ってたりするのも見た。実際、自分も金を要求されたり、ヒジョーーにしつこく付きまとわれたりした。。
ここではモロッコで見舞われがちなトラブルの3つのパターンを紹介したい。
勝手サービス
街を歩いていると話しかけてきて、勝手に何かを紹介したり通訳したりして後で金を要求してくる輩が現れる。- たわいない会話
- 勝手にサービスを始める
- 金の要求
という段階を踏むことが多く、会話してたらいつの間にか現地ガイドが始まってる、みたいのが典型だ。
英語が通じない店にたむろっていて、頼みもしないのに勝手に通訳を始めるのもいる。
もちろん両方後で金を要求されることになる。
しつこい売り込み
観光地のレストランはかなりしつこく客引きしてくる。マラケシュのフナ広場の屋台群が特にひどく、コミッションでももらってるのかなあ?
道を塞ぐ、身体に抱きつくように止めてくる、とかなりアグレッシブだ。
フェズなど他の観光地のレストランなど客引きが激しいところは他にもあるが、フナ広場を経験したあとだと非常にマイルドに感じる(笑)
また大麻売りもスーク近辺によく現れるが、人によってはけっこうしつこい。
フェズのブー・ジュルード門近くで現れる大麻売りに顔を覚えられると毎回話しかけられることになる。
スリ、強盗、ひったくり
モロッコではもっとストレートに犯罪もあるらしい。人混みになってるようなところではスリ、スークの入り組んだ裏路地などで強盗、などがたまにあるという。
またガイドが裏路地に誘い込んで法外なガイド料を奪うタイプの強盗もあるらしい。
あるいは歩きスマホをしてるとバイクでさっとひったくって逃げてしまう、みたいのもよく聞く。
自分はスークの人通りの無いところも歩いても何も起こらなかったが、女性など気をつけたほうがいいですね。
■スークの勝手ガイド
マラケシュ、フェズ、メクネスなど迷路のようなスークがあるところでは勝手ガイドに注意したい。
観光ポイントに必ずいて、めっちゃフレンドリーに話しかけてくる。
そして後で豹変する。
このパターンはかなりしつこいのが特徴。
淡々と断りましょう。
フェズのスークの勝手ガイド
ガイド系ではフェズが特にヒドかった記憶がある。モスクや神学校などの観光ポイントに張っていて、話しかけてきては勝手に前を歩いてガイドを始める。
いいところがあるよ、というのに乗ったら運の尽き。
- 俺はガイドじゃないよ
- 学生で英語をしゃべりたいだけ
くらいのことを言うやつもいるが、全部ウソです。
後で必ず金を要求されます。
全員がガイドになるフェズ・タンネリ近辺
フェズの名物の1つはタンネリ(tanneri)と呼ばれる皮なめし工場。まるで絵の具のパレットのような光景が特徴的だ。
フェズにはいくつかあるようだが、Google Mapに載ってるのがあるので自分は何とか自力で行った。
が、このタンネリ付近も旅行者を金にしようとする人々に次から次と話しかけられる。
そのへんの人が全員ガイドしようとし出す感じで、犬の散歩してる人がガイドに様変わりしたのは笑ったなあ。
Mapがあれば自力で行けるんでそんなんいらないです。。
断固拒否
自分的にはやはりフェズのスークのガイドが1番ウザかった。自分も歩いていく方向に彼の案内ポイントがあったせいで、勝手に先回りされ延々と解説が始まった。
そのポイントの中はジュータンのお店とかが入っててそこも案内されたのだが、店の人が気の毒そうな顔でこっちを見てたな(笑)
で、最後に豹変して脅すような言い方で金を要求してきた。
これくらいは払うか、と握ってた金もあったのだが、その態度が気に食わないのと、払うと言ったらいくら請求されるかわからんと思ったので断固拒否しました。
豹変しなきゃ少しはあげたのにね。
しかし「学生で英語を喋りたいんだ」はカンボジアのアンコールワットにもいたんで、世界共通の手口なのかな。。
お気をつけを。
■レストランに現れる勝手サービスマン
レストランなども勝手にサービスを始める輩が現れることがある。
頼みもしないのに間に入り、後で金を要求してくる。
メクネスの商店にいた勝手通訳
モロッコの世界遺産の1つ、メクネスではかなりローカルなエリアで泊まった。宿代が安かったからだが、メクネスも広場など観光エリアはある程度英語が通じるのだが、そのあたりはかなり厳しい。
またレストランなどもなく、近所にサンドイッチを売ってる雑貨商店があったので買いに行った。
で、まったく英語が通じない中なんとかオーダーしたのだが、そこにいたおっさんが何かと解説したり店の人に通訳?してくれたりする。
お互いに言葉が通じないなか、みんな笑いながらなごやかな時間を過ごしたのだが、その後おっさんがついてくる。
そして延々とパラリノ、パラリノといいながら手を出してくる。
どうもスペイン語?のPararinoだったらしく、つまりPayroll(給料)ということだ。
言葉はわからないものの何となくわかったが、わからないふりをして無視して宿に戻った。
かなりしつこく付いてきたが、宿が近づくと諦めて去っていった。
とりあえずメクネスでは中心部に泊まるほうがいいかもですね。
ラバト、レストラン横でメニュー解説
モロッコの首都ラバトのメディナ(旧市街)ではレストランで店先のメニューを見てたらメニュー解説し出す若いのが現れた。これは肉だとか魚だとか、何を食べたいとか言ってくるんで店の人かと思ったら全然違った。
とりあえず他も見てみようと歩きだしたら、例によって延々と横について話しかけてくる。
いわく
- 何を食べたい
- どこから来た
- 英語どこで覚えた
等々、なんとか会話の糸口をつかもうとしてくる。
もういいから、と言ったら「なにがいいんだ、何もくれいうてへんやんけ」みたいなことを言って食い下がってきたが、とりあえず適当に店に入ったら諦めて去っていった。
たぶんあの会話に付き合ってると勝手にガイドを始めるパターンだと思う。
あるいはどこかのボッタくりレストランに連れてかれるとか?
最後に「ジャケット汚いから洗ったほうがいいぜ」と捨てゼリフを吐いていったので、やはり相手にしなくてよかったと再確認(・∀・)
■レストランのアグレッシブな客引き
レストランの周辺に旅行者を狙ったガイドが張ってるのもアレだが、レストラン自体もアグレッシブなところがある。
チョーーひつこい客引きがいたりするのだ。
ボッタクリもあり、ここに挙げるレストランはちょっと警戒したほうがいい。
マラケシュ、フナ広場の屋台群
昔はテロがあったというフナ広場だが、今はたくさんの屋台群で賑わう観光名所だ。屋台群は夜に出るのだが、すべての店に番号が付いている。
この屋台の客引きが悪質で、歩いていると店になんとか入れようと身体を張って止めに来る。
ムカつくので徹底拒否で、フナ広場の屋台レストランでは一切食わなかった。
またボッタクリくさい屋台もあるらしい。
広場を出て近くの通りに入るだけで普通に平和になり、格段に安くもなるので自分的にはそっちがオススメです。
フェズのスークのレストラン
フェズのスークの、ブージュルード門あたりのレストランは観光客を狙った客引きがけっこう激しい。ガンガン売り込んできて、1つレストランを通り過ぎると隣のレストランがアピールしてくる。
が、マラケシュの屋台を体験すると全然大丈夫やね(^_^;)
初めてだと面倒に感じると思うが、入るにしてもいったん去るフリをしましょう。
なぜならこの辺の統一価格である7ユーロのセットは全部5ユーロになるからである(笑)
カサブランカの中央市場とカフェ
カサブランカの中央市場も中にレストランが並んでるのだが、ここの客引きも激しい。たまに立ちふさがるようにしてメニュー解説する店もあり、自分は食う気をなくして出てしまった。
逆効果だっつーの。
またカサブランカ中心部のカフェではオーダーを(わざとかどうかわからないが)間違えて会計が高くなったことも。
セットで頼んだのに別でオーダー通して高い値段を請求してきたのね。
多少揉めたが、これ頼んだだろ、あんたが間違えたんでしょと拒否してセットの価格だけ払った。
しかし自分で間違えとってこれでオーダーしたとかよく言えるよなあ。
わりとオサレなところでもそういうの起こるというのを学びました。
■モロッコの犯罪系トラブル
これまで挙げたのはある意味「売り込み」の範囲内とも言えるが、もっとそのものズバリの犯罪ももちろんある。
お決まりのドラッグ(マリファナ)、スリ、強盗だ。
なおマリファナ売りはやってることは違法だがいいやつが多かった(笑)
どこにもいるマリファナ売り
モロッコで最初にマリファナ売りに出会ったのはマラケシュのスークの東端あたり。ただ彼は売り込みも激しくなくいいやつだった。
むしろポケットのチャックが開いてたらスリに気をつけろ、閉めろと注意してくれたくらい。
ちょっとイヤだったのはフェズの城門のあたりにいたマリファナ売りで、微妙にしつこかった。
顔を覚えられて次の日に「また会ったな覚えてるか」とか話しかけられてうんざり(^_^;)
でもガイドに比べたら売り込みはぜんぜんマイルドではあった。
マリファナ売りはメインぽいところではなく端っこのローカル感が出るエリアで現れることが多い印象。
また夕暮れや夜に出現する感じがする。
どこでも旅行者がいるようなところには現れる可能性があると思うので注意しましょう。
フェズのレストランの隠れメニュー
またフェズのスーク内のレストランでは、マリファナをこっそり出すレストランがあった。最初ウチはビールもあるよとそっと耳打ちしてきたが、ついでにマリファナもあるとアピールが始まった。
マリファナはもちろん、ビールもたぶん許可なしにやってて違法状態だと思う。
ちなみに別に客引きとして激しいわけではないので断れば何の問題もないです。
スリ、まれに強盗
自分は被害に合わなかったが、人が集まる観光エリアはスリがやはり出るらしい。また入り組んだスークの人気のない通りでは強盗もまれにあると聞く。
ガイドに人通りのないところに連れて行かれ、豹変して法外なガイド料を請求されることもあるらしい。
女性は特に注意ですね。
■モロッコ、その他のトラブル
他にもモロッコにはいくつかトラブルの種がある。
イスラム教国ならではのものもあるので気をつけたい。
宿でのアルコール
モロッコはイスラム教の国なので、教徒の人はアルコール禁止。外国人が飲むのはOKだが路上はもちろんダメ。
またラバトの自分ちを使ってるような民泊ぽい宿でビールを飲もうとして烈火のごとく怒られたこともある。
通常、宿で外国人がアルコールを飲むのは問題ないのだが、たまーにそういう例外があるので一応最初に確認しといたほうがよい。
モスクには入れない
モロッコのモスクはイスラム教徒でないと入れない。間違って入りそうになるとかなり不快そうに止められる。
ただそのまま入ってしまうともっとトラブルになるし向こうもそれを案じてるのだと思う。
モスクはイスラム芸術の粋を集めたものなので残念だが、外から写真撮るのはOKなんでそれだけにしときましょう。
また神学校については開放してるところもあり、そっちの装飾もけっこう素晴らしいので学校を訪れるのも1つの手だ。
大道芸人は有料
モロッコの広場などには路上パフォーマンスで稼ぐ人びとがいる。フナ広場が特に多く、景色を撮っててたまたま写り込んでも金を請求されるらしい。
普通はドネーション制のように思いがちだが、モロッコの大道芸は料金制だと思っておいたほうがいい。
またシャウエンの遺跡博物館がある広場ではオウムと一緒に写真でいくら、という商売をやってる人がいる。
こっちは値段表を掲げてるのでわかりやすい。
大道芸人にせよオウムにせよ、お金を払う気がないなら写り込まないよう気をつけましょう。
ちなみにシャウエンでは思いっきりオウムを撮って金払わずに去ったガイジンがいて、おいさんが怒っていた。
たまたまならまだしも、わかっててやるのがヒデーよなあ。
彼らも生活かかってるってことを理解しましょう。
写真を嫌がる地元民
また1度だけだが地元住民に写真撮るな立ち止まるなと怒られたことがある。シャウエンの旧市街端っこの比較的ローカルな通りで、丘の上のモスクに行くなら通りかかる川の手前。
観光客だらけのシャウエンであるので、それがうざったい地元民もいるということだ。
シャウエンの町もあくまで生活圏であるのも事実なので、なにか言われたら素直に去るのがよいと思う。
■フェズの治安は要注意?
そんなわけで自分がモロッコで実際に遭遇したトラブルをざっと見てきたが、自分の印象では世界遺産の街フェズが1番トラブルが多い印象だ。
また自分は何も起こらなかったが、モロッコのひとに言わせるとカサブランカは夜あまり出歩かないほうがいいらしい。
各種トラブルが揃うフェズ
モロッコではマラケシュ→フェズ→シャウエン→メクネス→ラバト→アル・ジャディーダ→カサブランカと動いた。その中でフェズは
- 勝手ガイド
- レストランの客引き
- マリファナ売り
と各種取り揃えた印象で、治安について良いイメージがない。
特にガイドはウザいので最初にきっぱり断りましょう。
1番治安がいいのはシャウエン?
逆に治安が良いイメージがあるのは青の街シャウエンだ。地元のおばちゃんに写真を嫌がられたくらいで、それもその人だけだった。
有名観光地ながら小さな田舎町なので危険が少ないのかもしれない。
またシャウエンからメクネスにバスで出るときは早朝まっくらな時間にバスターミナルまで歩いたが、特に危険な目には遭わなかった(もちろんオススメしません)。
■トラブルの対処方法
自分はモロッコ以外行ったことがないが、アフリカ歴訪した人が「アフリカではモロッコだけヤバい」みたいなこと言ってたりするのも見た。
実際に自分も金を要求されたし、未遂はもっとぽつぽつあった。
ここではトラブルに巻き込まれないための対処方法について考えてみる。
トラブル対応の英会話
モロッコでは勝手にガイドしてくるのが1番多いパターンだと思う。なので対処方法を書いておくと、
とにかく会話の糸口を与えない
に尽きる。
どこから来ただのなんだのいろいろ話しかけてくるが、
もういいから It's OK
一人で歩きたいから I wanna walk alone
ときっぱり断ってあとは無視でよろしい。
それでもしつこかったら適当にそのへんの店に入りましょう。
ロッカー付きの宿を探せ
また海外ではなるたけ多額の現金やクレジットカードなど貴重品を持ち歩かないのも重要だ。モロッコもその対処は有効だと思うのだが、残念ながら安宿にはドミトリーなのにロッカーがないところも多い。
以下の記事にオススメの安宿も書いたので参考にしてみてほしい。
全てではないがロッカーがちゃんとある宿もある。
>> モロッコの安宿を総まくり!おすすめホステルやリヤドを紹介するよ
まあ普通にホテル泊まる人はセキュリティボックス使えばいいのかもですが、Bimboバックパッカーには難しく。。(^_^;)
ロッカーが無いときは?
なおロッカーが無いドミトリー宿ではしょうがないので- 鍵かけたカバンに入れてスタッフの部屋に預けたり
- 鍵かけたリュックに入れて担いで持ち歩いたり
していた。
スタッフを信用できるかは判断になるが、鍵を付けておけば自衛になる。
持ち歩く際は鍵はもちろん、肩掛けとかではなくリュックにするとひったくりに遭いにくい。向こうも相手を選んでるのです。
そんなわけでモロッコの治安についてはそんな感じ!
確かにややこしいやつはいるものの、
- 親しげに話してくるやつは警戒する
- 人気のないところにいかない
- 夜は出歩かない
- できれば貴重品は持ち歩かない
といった基本を守ってればそこまで危険な印象はありませんでした。
ご参考に :)
その他のモロッコ情報はこちら
モロッコの安宿を総まくり!おすすめホステルやリヤドを紹介するよモロッコをぐるっと陸路移動!~CTMバス、民営バス、鉄道など~
手数料無料ATMも!モロッコ・ディルハム、両替&キャッシング事情
タジン、クスクスだけじゃない!モロッコ伝統料理を総まくりしてみるよ :)
✓フェズの安全なホステルはここ!
世界遺産の街フェズにはHostel Amirという、個人的にモロッコで最高の安宿があります。
メディナ(旧市街)内にありスーク(市場)にもすぐ!
部屋にモロッコには珍しくエアコンがあるので冬もあったか!
ベッドやバスルーム、共用部も現代的で快適でしたが、何よりセキュリティ的に小さいながらロッカーがあるのが便利でした^^
予約サイトのagodaを使うと7ユーロくらいで泊まれるので、フェズにお越しの際はゼヒ :D
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