2015年10月29日木曜日

籾の計量と身体感覚



そんなわけで苗床作りの前にまずは籾の浸水です。

今回のお米はとりあえず5合くらい浸水しました。重さにして1kg弱というところ。

自分の手で、かなり大きく手で掴んで7掴み強というところです。籾は摩擦のせいか大きく掴めるので、1回でたくさん掴めます。

1kg弱の籾
この辺も道具を使った計量ではなく、自分の身体を使った目分量を身に付けたいと思っています。

■ご飯を目盛りナシに炊けるか?
なんでそんなことをしたくなったのかには、きっかけがあります。

某ヒッピーのところに遊びに行ったとき、ロケットストーブと鍋でご飯を炊かなきゃいけなくなったんですが、そこでお米の適切な分量がわからない。


自分で炊くときは量自体適当で、余ったらあとでチンすりゃいいや~という感じなんですが、人んちで人の分も含めで炊くとなるとそうはいきません。鍋の前でハタと止まるわたくし。

そのときご飯(白米)を炊くときは大きく手掴み2~3回でお茶碗1杯分、約1合くらいになるというのを初めて知りました。自分の食べたい量だともう少し多いので、4回くらい掴みます。

そのヒッピーに教わったんですが、そのときは眼から鱗の気持ちやったなあ。先方は何しょうもないことに感心してるんだという感じでしたが(^_^;)

そのときから、いろんなことを軽量じゃなく身体感覚で分かるようになりたいと思うようになりました。身体一つでできることを増やして、道具はシンプルに。

そうしたら大量のいらないモノに取り囲まれずに済むと思うと、何かホッとしたり、希望を感じたりしたのを覚えています。

■必要な籾の量は?
自然農では、どうも1反で180cc(1合くらい?)の籾を使うみたいなんですが、水選でだいぶ浮いてくるのと、前回苗の歩留まりがとても悪かったので今回はかなり多めにしました。

できれば1本植えでやりたいんですが、前回はそれに耐える立派な苗があまりできなかったんですよね。1本植えできるのは全体の2割というところでした。そもそも出芽率もかなり悪かった。

前回の苗床。かなり歩留まりが悪い

籾の状態によって必要な籾の量が変わるので、その状態が何らかのかたちで見えたり、手触りなどで分かったらいいんですが、自分はまだそんな境地にはありません。これもまたいつか身についたらなあと思っています。

ちなみに圃場自体はマックスに開墾しても2アールくらいかな?という感じです。

これも自分の歩幅で確認しています。大きく2つのパートがあり、大股で4×11歩と、5×11歩。

自分の1歩が約1m(厳密には90cm強)として、44と55で計99㎡≒1R。もう1段上の棚田もあるので、全部で約2Rです。

手前の3つで4×11歩

これもいずれは圃場に身をおくだけで何となく分かるようになればいいなあと思います。で、正確に知りたいときは足で測る。

できる限り1本植えでやって、足りない場合に小さい苗も3本植えくらいで使うというイメージ。でもこれだけあれば1本苗もけっこう育つと思うんですが。。

■身体感覚を取り戻す
籾の状態と圃場の大きさ、それに応じた必要な籾の量、それらすべてを身体感覚で把握できるようになると、圃場に身を置き、籾を手に取るだけで自然に必要なだけの籾を把握している、そんな風になるはず。

いろいろ経験する中で、そういう目分量の力も身につけていきたい。高度な道具がないとバンザイしちゃうことを少しずつ減らしていきたい。

大げさなことを言うようですが、それもまた近代に奪われた身体感覚を取り戻す、大事なプロセスだと思うのです。

それは知らず知らずに失った自立の力を取り戻すということも意味しています。

社会が気に食わないなら自分なりに社会から独立した上で、自信をもって人と関わるというか。。それぞれの人が自分なりの独立と助け合いのバランスを見出したとき、社会はきっと変わっているんじゃないかなあ。

そんな風に思うのです。


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