2016年5月27日金曜日

ヨーロッパの金利/生活費/仕事から、リアルに移住について考えてみる~オランダ、スペイン、トルコ~



最近、オランダとスペインで働きやすくなったとかで、収入得られるならいろいろ可能性があるかも!と気になっている。

ヨーロッパは日本と同じく超金融緩和していて、スペインなどは失業がスゴイとも聞くのだが、さて実際やりようはあるのか?

またEUのお隣、トルコは通貨のリラが常に下落気味で金利も高い。
そしてトルコはユーロも使える。

そういうのも活かせばいろいろ有利になったりはしないだろうか?

諸々考えてみた。


■オランダでは就労?→やっぱ起業?!

まず英語が通じるというオランダから。

オランダは外国人の起業がやりやすいので有名。
また日本人には最近、就労もゆるくなったと聞くが、本当だろうか?

オランダでの就労

最近オランダは「日本人は就労ビザ無しに働けるようになった」とのことで、仕事さえあれば長期滞在も現実的になった。

>> オランダで労働許可が不要に! しかし現実はそんなに甘くない

Booking.comの日本語サポートで年300万円くらい、だが税金と生活費でギリらしい。
特に税金は給料の半分持っていくという!その代わり福祉は充実してるみたいだが、ぐええ。

などと考えていたら、ここに来て重大ニュースが!!

なんと日本人の就労許可がいらない根拠となっている条約の条項自体を無効化したようで、やっぱ元通りになるみたい。

>> オランダにて日本国籍者に認められていた「労働許可無しでの就労」が2016年10月1日より廃止に?!

しかも2016年10月からとはまた急な話やね。

外国人が起業しやすいオランダ

スポンサーリンク

また起業ビザを取って個人事業主?になるという手もあるので、そっちと就労ビザ取るのとどっちが現実的か考えねばならない。

上記のリンクの女性は起業ビザ取得のコンサルをやってるし、以下の人は自分で取ろうとしてるみたい。

>> オランダの起業ビザ取得を個人でできるかな - Live Like a Local

でも「移民弁護士に頼んでも3ヶ月かかる」らしく、シェンゲン協定の90日で、自分でやるのはかなり難しそう。

でもいろいろ手順を押さえたら、それ自体をコンサル仕事にできそうではあるね。

オランダの生活費と金利

そしてここを見ると、学生の暮らしで1ヶ月の生活費は「800~100ユーロ」であるという。

>> 生活お役立ち情報 | オランダ | ヨーロッパ | 国・地域から調べる | 海外留学情報 | 海外留学支援サイト

とすると10~12万くらい?
これは上記のとてもとても高い税金を含んでいないので、それも計算に入れたら確かにトントンくらいだ。

では金利は?というと、そこは超のつく金融緩和中のEU。
ユーロ建て預金が1年で0.1%と、日本を思わせる低金利だ。

>> オランダにおける銀行預金金利の比較

よってバリのような夢の利子生活はとてもとてもムリ。

就労できれば就職活動するのが現実的だったオランダだが、これからは起業してやっていけるか?も視野に入れて検討せねばならんですね。

■スペインは起業の方向で

スポンサーリンク

経済が厳しく、失業率がハンパないというスペイン。

なので外国人の就労は厳しいだろうが、外人に仕事を作ってもらえるならOKということで起業ビザが取りやすくなったという。

>> 外国人起業家さん、いらっしゃい!スペインが「スタートアップビザ」新設 ニューヨーク・タイムズ(USA)より | World Biz News | 現代ビジネス [講談社]

実際自分にも現地で起業してる知り合い(英国人)がいる。
日本人はEU市民ではないのでまた条件が違うだろうが、いずれにせよゆるくなってるのは間違いない。

スペインの生活費

また生活費はオランダに比してかなり安いようだ。
とは言えバルセロナやマドリードのような有名都市ではやはり高く、地方都市では、という話。

上記の英国人に聞くと、某地方都市では

  • 3部屋あるアパート 380ユーロ
  • 電気 80ユーロ
  • 水道代 25ユーロ
  • ネット 30ユーロ

計、515ユーロ

またリビング、キッチン、バスルームがシェアのシェアアパートとかだと光熱費入れて全部で200ユーロ(ただし1部屋)とかもある、という。

そこに食費だが、「スーパーは週一回行って20、25ユーロぐらいだから月100ユーロぐらい」らしい。すると食費も入れて生活費は月7~8万円。

部屋が複数あるので友だちとシェアすれば、現地の生活費は5~6万で済むことになる!意外に住みやすいスペインなのであった。

金利はやはり最低レベル

しかし利子はやはりEUだけに厳しい。
ここを見ると6ヶ月定期で0.2%。

>> スペインにおける銀行預金金利の比較

ほぼ無いに等しい(T▽T
やはりEUで利子生活は不可能なのであった。

そんなわけでスペインでは起業ビザを取得して、その経験を活かし起業ビザを取得するコンサルなど始めて見るといいのかもしれない。もういそうだな(笑)

上記の生活費からすると、年収にして200万も稼げればいいことになる。
仕事が軌道に乗れば、オランダよりだいぶ楽そう?いやそう簡単に軌道に乗らんか(^_^;)

またスペインの巨大な問題として英語が通じないというのがある。
これがまたハードルだが、スペイン語を覚えれば南米など世界のかなりをカバーできるので前向きに捉えましょー(^_^;)

■お隣トルコでプチ利子生活?!

スポンサーリンク

あまりにも利子が安いEUだが、一歩離れるとユーロが使えるけどEUじゃない国というのもある。

それがEUのお隣、トルコだ。

トルコの利子はほぼ10%

トルコはインフレが激しく、その分だけ利子もまたものすごい。
トルコリラであればなんと1ヶ月ものが9.9%!!

>> トルコにおける銀行預金金利の比較

しかもリラは大暴落中で最近では1リラ37円というのも見た。
これは高かった時の半額以下のレートなのだ。

>> トルコリラ/円(TRY/JPY) :外国為替 | マーケット情報 | 楽天証券

これはトルコで円を換金して預金しとけば左うちわで暮らせるのでは?と思わせるがそう甘くはない。

2016年のトルコのインフレ率は実に9.79%、物価が思いっきり追いついてくるので金利など吹き飛ぶのであった(^_^;)

>> トルコのインフレ率の推移 - 世界経済のネタ帳


リラがダメならユーロを預ければいいじゃない

しかしトルコは最初に書いた通り、(EU加盟はしてないけど)ユーロが使える国。
ということはユーロの金利も高いのでは?と思うかもしれないが、実はそうなんです。

さっきの金利比較のリンクを見ると分かる通り、トルコではユーロでも年利1.4%の利子がつく。

以下を見ると利子につく税金は15%みたい。

>> 税制 | トルコ - 中東 - 国・地域別に見る - ジェトロ

ということは、1千万円あれば年間14万×85%で、約12万円ほど入ってきます。
ここを見るとトルコの生活費はドミ暮らしのアリエッティになるとして月に5~6万。

>> トルコ生活費まとめ、1日平均4000円超、でも外こもりとなると。。。 引きこもり気質だけど、アジアヨーロッパ浮浪人?不労人?

ということは1千万あれば2ヶ月、2千万あれば4ヶ月は利子で滞在できることになりますね。ねえよ(TдT)

外国人でも銀行口座は作れるか?

そしてここを見ると、外人でもいろいろ書類ナシに口座を作れる銀行はあるらしい。

>> トルコの銀行口座 – 遊牧夫とトルコ食を歩く旅嫁日記

Ziraat Bankasi、「農業組合銀行」らしいのだが、口座開設にイカメットという滞在許可証がいらない。ということはノービザ観光滞在中でもできるのかな?

金利を見てみるとBirikimli Mevduat Hesabı、累積預金口座というのが9%超で、たぶんこれはリラだろうがやっぱすごいなー。

>> Turkish Lira Time Deposit Accounts | Ziraat Bank

ユーロの口座もたぶん作れると思われるが、要確認。

■スペイン-トルコで2拠点居住

スポンサーリンク

トルコは首都イスタンブールでも生活費はスペイン地方都市と変わらず、地方ならもっと安いんではと思う。

しかしトルコは残念ながら就労や起業が簡単になったという話を聞かない。
利子では全然生活費足りないし。

ではトルコには利子狙いでユーロを置くだけにして、外国人を受け入れているEUのどこかに住んで働く、というのはできないだろうか?

スペインに住んでトルコで利子ゲット

つらつら考えると、コスト的に住みやすそうで外国人が収入を得られそうなのはスペインの地方ということになりそうだ。そして高金利のトルコはEUのお隣さん。

そこで、


  • EUのお隣トルコの高金利をうまく使いつつ
  • スペインで日本人移住希望者に移住&起業ビザコンサル


みたいのはどうだろうか。

てゆーかトルコの口座からスペインでユーロを下ろせれば便利なのだが、そういうのできるんですかね?
知ってる人いたら教えて下さいm(_ _)m

トルコで財テクは可能か

またトルコで口座が作れるなら、ユーロという共通通貨の金利差を利用してキャリートレードできるのでは?と考えてみたのだが、

>> Spain Bank Rate on Loans to Non Financial Corporations | 2003-2016 | Data

スペインのローン金利は2.6%なので全然ムリであった(笑)

たくさん借りてリラに替えて毎年福利で10%増!というのも可能性はあるかもしれないが、物価や為替的に裏目に出て軽く死ねる可能性のほうが高いかもしれないのであまりオススメしない( ̄▽ ̄

その他の財テク的なことではトルコで土地買って、インフレに乗って農地を高値で売り抜けると莫大なリラが手に入るかも。

しかしやはりその状況ではリラが意味ない可能性があって(^_^;)やはり通貨価値が変化しすぎない経済圏で額に汗して働くのが王道なのであろう。

スペイン-トルコのアクセス

両国のアクセスは、Turkish Airlineがイスタンブール-スペインの各地方都市の間で直行便を飛ばしている。

例えばイスタンブールに比較的近いバレンシアで3万円くらいのがあった。
KLMでアムステルダム経由だと2万円ちょっとのも。

500万円分くらいのユーロをトルコで預けておけば、年に1度は”飛んでイスタンブール!利子だけで行くトルコ1ヶ月節約バカンス”といったこともできる。

節約とバカンスが矛盾してる気もするがそこは気にスンナ!( ̄▽ ̄

てゆーかトルコのどこかに輸入に頼らない自立した地域があれば、物価が安定するので超高金利のリラ利子で生きるのも現実的になる。

自給的に暮らしてるところとかないかなあ。。誰か知ってたら教えて下さい(・∀・)

その他のヨーロッパ移住情報はこちら

オランダ移住、起業ビザ申請は20万円くらい取られるみたい
世界各国の、お金をかけずに永住権が取れる国について超・コンパクトにまとめてみる~欧州、フィリピン、インドネシア、NZ、パラグアイ~


スポンサーリンク

2016年5月25日水曜日

消毒しない、超ストロングスタイルの種籾いもち病対策とは?!



以前、竹田で籾の消毒について農家さんにいろいろと教えてもらったのだが、その後徳島の自然農園にて

「消毒しない(!)」

という方法を教えていただいた。

お話を聞いた畑

といって何も対策しないわけでもない。考え方としては単純で、

徹底的に強い籾を取る。以上!

という超ストロングスタイルの方法なのであった!ちなみにここの農園ではなく近所でされてるやり方だそうな。


スポンサーリンク

2016年5月22日日曜日

神山の山奥に、棚田広がる桃源郷を見た!



そんなわけで自然農プロジェクトの日本拠点を探す旅、ラストの神山にて田植えイベントに参加させていただいた。

江田という、神山でも山の上のほうで、春には一面の菜の花畑になるという。

美しい江田の川
こういうところの棚田は整備されておらず、四角くないのがとてもいい。そして神山の特徴なのだが、石垣が棚田や道沿いのあちこちに作られているのも美しい。不便であるがゆえに守られているものがあるのだろう。

コンクリに取って代わられないといいなあ。。
今年はあちこちの田んぼで教えを請いつつも、田植えは参加してなかった。今年はムリかなあ。。と思っていたら、「神山の父」と呼ばれる方とたまたま知り合い、その人が連れてってくれたのだ!なんてスバラシイ(・∀・)

それもただの手伝いではなくイベントということで、近隣からいろんな人が来てて、ちょっと俺は昔やってたプロジェクトを思い出して胸が熱くなったよ。。

老若男女関係なくみんな楽しむ
やっぱいいよな。田んぼは田植えと稲刈りだよな。

せっかくの機会でもあるので、勉強の目も光らせております。
今回気になったのはコレ!( ・`ω・´)ムムッ

謎の木枠
この木の枠、何をするものかというと、苗の間隔をきっちり守るためのツールなのであった。黄色のテープがついてるところに苗を植えるときれいにラインができていく。これの何がすごいって、



この端っこの角の蝶番!これがあるおかげで、いったん植え終わるとクルッ、パタン、とひっくり返して次に進むことができる。

言葉では何のことか分からないと思うので、ぜひ一度体験してみてほしい。少なくともこの季節に神山来ればやれるw

びっしり苗が並ぶ!(・∀・)
このスグレモノとみんなの協力で、あっという間に田んぼに苗がうまってゆく。あかんめっちゃ楽しい。。( ̄▽ ̄

そして作業が終わったらみんなでお楽しみのランチタイム。

もりだくさん!
素麺におにぎりに、神山野菜のおかずがもりだくさん!神山の新茶まで登場して、ご飯も最高であった(^▽^

絶景の棚田!
最後は江田の絶景を堪能し、下山。

いやーやっぱ田んぼはいいよ。大変だけどいいよ。

俺も早く自分の田んぼを持ちたいもんだなあ。。
スポンサーリンク

2016年5月20日金曜日

自然農を知ってほしいという思いが、徳島に耕す自然農園を作り上げた



たぶん今回の西日本探索、最後の地となる徳島の神山に来ています。

神山もまた風光明媚

そこのオサレなカフェレストラン、オニヴァに連れてってもらったところ、カフェで野菜を仕入れている自然農園が近くにあるとのこと。

この山の中に、このオサレな空間!

これは行くしか!ということで訪問してまいりました。

それがここ、若葉農園さん。神山の隣の石井町で、自然農法をもう20年やっているという!

きれいに並ぶ野菜

HPも見れば分かると思うんだけどここの野菜はとても立派!

自然農というと自給程度に食べるには十分で、だからできた作物はけっこう小さめ。哲学として、むしろ土地や虫や獣と収穫をシェアするくらいのイキオイでもある。

しかしここは無農薬かつ基本的に無施肥でこれだけの作物を作っていて、いったいどうやっているのかと思っていた。

ここの特徴は「耕すこと」。福岡・川口式の自然農などは不耕起のイメージがあるが、ここはそこにはこだわらない。

きれいに耕転されている

やはり耕すほうが野菜が大きくなりやすいらしい。しかし自然農的疑問としては、それだと土が乾いて有機物がなくなるので、肥料入れなきゃいけなくならない?というところ。

しかし、そこは灌水をきちんとしておけば土が痩せていったりはしないらしい。

地下水を灌水している

そして強い作物を育てるポイントその2。それは自家採種であるという。

オーガニック農家でも、収穫サイクルが長くなるので種だけは買ってくるというところは多い。しかしここでは全て自家採種にこだわっている。

きれいに咲いたニンジンの花

その土地の風土に作物が適応することで、ほぼ無施肥でもまるで慣行農法のような立派な野菜が穫れる。

お米も高知の原生種を使っているのだが、最初あまり良くなかった食味が、自家採種を繰り返す中、2~3年でおいしく変わったらしい。

不耕起にこだわらず、しかし自家採種にはこだわる。技術的にも、地域社会との関わりの中でも試行錯誤する中で、このスタイルになったという。

不耕起草生にこだわって、小さい作物でもいいから、どこか隔絶された場所でやるという手もあった。

「でも閉じこもってやってても、広まらんと世の中変わらんもんね」

ここでは研修生を10名ほど受け入れて、給料も住居も提供して研修している。そして研修上重視するのはここの技術をそのままなぞることではなく、育てる作物の状態が分かるようになること。

野菜のこの状態はいい、この状態だと悪い、それが分かることが一番大事である、という。

技術的なことだけ覚えても、他の地域で同じ方法でやれる保証はない。研修が終わり、自分の地域に戻ってもやれるためには、そこの風土や作物と対話できなければならない、と。

それもまた自然農があちこちに広がるために、という思いがある。

大切と信じることが世に広まる。それを何より再優先に考えたときに、農法にこだわるのではなく、地域と調和し、さらに営農に耐える作物を育てる技術を作り上げた。

経済的にも成り立つのを見ているから、勉強したい若い人も集まる。

向こうにいるのが研修生の皆さん

熊本の復興支援プロジェクトでもそうだったが、ビジネスにしてこそ持続でき、だからこそ少しずつ仲間が増え、世を塗り替えていくことができる。

自分も自然農を気軽に実践できる場を作りたいのは、そういうことだ。

特にアジアという場でやるのは、これから急激に変わっていく社会が、先進国の轍を踏むことなく、自分とこの自然や文化を大事に発展してくれたらな、と思うから。

そういうことにアジアの同胞である日本人が活躍できたら、それは日本人にとっても意味ある仕事をするチャンスじゃないか。

思いは同じだな、と思った。

土を清浄に保ち、風土と調和する農法が、こうしてあちこちで広まってゆく。また新たな自然農の形に出会えた1日でした。


関連リンク:
消毒しない、超ストロングスタイルの種籾いもち病対策とは?!
阿波の国に肉好きの楽園が存在した!


スポンサーリンク

2016年5月18日水曜日

大分は竹田で籾の消毒と稲の原種について教わった~自然農的な病気対策を研究する



稲はけっこう病気(いもち病など)にかかるので籾のとき消毒しなくてはならない。
そこで温湯消毒を試してみたが、まったく発芽しなくなってしまった。

自然農としてはやはり薬は使いたくないしどうしたもんかなーと思っていたら、大分は竹田で会った田んぼ活動をされている方に、いくつか病気に強くネットで手に入る品種も教えてもらえた。

また同じく竹田で出会った由布院の自然農園の方に、品種と消毒についていろいろと示唆をもらえた。

訪れた竹田の田んぼ

これは試す価値がある!と興奮した勢いでこれを書いている^^

スポンサーリンク

■病気に強い品種

自分で調べて見つけた、いもち病に強い品種は以下の3つなのだが、


中部134号とコシヒカリBLは、それを作った農協の管轄地域の農家でないと買えそうにない。

イセヒカリは遺伝子的には別に病気に強くないそうで、単なる偶然かもしれないと思うと、限られた時間と予算の中では優先度が低くなる。

竹田で使われていた強い品種

上記の悩みを竹田の方に打ち明けてみたところ、実際に使われている病気に強い品種を教えてもらえた。

それが「牧田超コシヒカリ」というもので、コシヒカリなのにいもち病に強いらしい。

ネットでも手に入るのでこれは試してみたい。

収穫した種籾で再生産できたら言うことなしなのだが、また機会を得て尋ねてみたい。
大事なことなのに聞くの忘れてた(^_^;)

その他の病気に強い品種

また、それ以外にも最近「縁結び」というのを発見したので、それも試せれば試してみたい。

また、陸稲でよければ福岡翁の開発した「ハッピーヒル」がいいらしい。

陸稲はそもそもがいもち病に強く、水稲と掛けあわせて水稲の病気耐性を高めるのに役立ってきた。
徳島の神山でも聞いたのだが、実際ハッピーヒルは病気にならずよく育つそうだ。

ただ陸稲は食味があまりよくないらしく、炊きたてはまだイケるが冷えると不味いらしい。

毎日だと耐えられないレベルなのかどうなのか、一度試すためにも育ててみようかと思っている。

■原種という選択肢

スポンサーリンク

また竹田で出会った由布院の自然農家さんによると、稲の品種改良は基本的に食味を追求していて、稲自体が弱くなるのは目をつぶって農薬で対処してきた、という。

由布院農家さんとは自然食品店の手伝いで出会った

なので逆に言うと品種改良以前の原種であれば今の主流の品種よりも強いはず、ということになる。

↓を見ると、今主流の品種の源流に、「朝日」とか「亀の尾」というのがあるのが分かる。

>> 朝日(旭)米【自然栽培米・自然農法米専門店サイト】

これは明治期に作られた品種で、「西の旭、東の亀ノ尾」と並び称される、当時の食味のいい品種だったらしい。

>> 良食味米の元祖、水稲「旭」を育成した山本新次郎/続々・日本の「農」を拓いた先人たち -- 公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会 --

今の品種はこの食味をベースに品種改良されているようだ。

自然農的にも、改良されすぎて弱くなったものよりもこういう品種のほうが自然と呼ぶに相応しいわけで、これは試さねばなるまい^^

■自然農的な消毒方法

スポンサーリンク

発芽率が悪くなる温湯消毒以外にも、農薬を使わない消毒方法が実はある。

それが腐葉土を使う方法だ。

これは酵母を使う消毒と同じ原理であるという。
↓に詳しいが、これは

>> 酵母菌で種籾消毒: 有機農業ドットコム

種籾の表面にびっしり無害な酵母菌をつけることで、カビ菌を排除するということらしい。

酵素を買ってこなくても腐葉土でもできるらしく、それでやっているところもある。

具体的には、

  • 山などから腐葉土を取ってきて、水に入れて濾す
  • 濾した茶色い水の中で浸水する

と、浸水と同時に消毒にもなる、というものだ。

これは温湯消毒と違い、湯温の調節などがいらない分簡単であり、有効な消毒方法を確立できるんではないかと期待に胸を膨らませている。

■オープンマインドな竹田

もちろん改良されたもののほうが食味や収量はいいんだろう。

でも自分の食べるものを作る、という意味では強さや生命力が大事だし、十分な収量があればそれでいい。

上記のうち特に原種はネットで手に入るか分からないが、少なくとも農協の管轄とは関係ないはず。
なので、あるけど地域の農家じゃないから売らないということにはならなそうだ。

そんなわけで竹田、景観の美しさや水の綺麗さも素晴らしかったが、何より初対面のよそ者に気さくにいろんなことを教えてくれる、開けた雰囲気がうれしくなる地域であった。

水も景色もチョー美しい竹田

移住の人気もとても高いらしく、家も安いのあんまないらしい。糸島もそうだがなんつーか、俺が入植した後で人気出てくれ(・∀・)


自然農的稲作、その他の記事はこちら

消毒しない、超ストロングスタイルの種籾いもち病対策とは?!
糸島でお米の種下ろし。バリと日本の育苗の違いとは?


スポンサーリンク

2016年5月15日日曜日

熊本から日本が反転する!



九州めぐり、長崎の後は大分に移動。かなり遠く、間には地震のあった熊本がある。

阿蘇の山、地震で崩れている?
そしてその熊本には自分が被災してるにも関わらず、地元農家を支援する活動を立ち上げた知り合いの農家さんがいる。これはどう考えても呼ばれておるのだろう、ということで1日ボランティアしてきました。手伝った活動はこれ↓

ヒノデ米プロジェクト
件の農家さんがハレルヤ熊本という支援団体を立ち上げ、このプロジェクトをやっている。今は田植えのシーズンなので、田植えをあきらめかけている農家さんを支援し、さらに希望があれば継続して販売まで支援するという。

自分が仰せつかったのはこのプロジェクトを知ってもらうためのチラシ配り。支援が必要な人が避難している避難所を周ってチラシを貼らせてもらった。

1日しか無く次の日は大分だったので町中の漫喫にでも泊まろうかと思ったが、帰り際に話を聞いていたら引き込まれ、詳しく聞きたくなって家に泊まらせてもらった(笑)

主宰さんの自宅は熊本駅から車で20分の桃源郷
そして期間限定のボランティア団体かと思っていたハレルヤ熊本は、実はもっと大きなスケールで動いていた!

■炊き出しは配給じゃない
とは言えハレルヤ熊本は当初避難所の炊き出しボランティアから始まった。自分も泊まったボランティアビレッジというところで食べさせてもらったが、炊き出しの定番はカレーと豚汁だ。

1回だけならとてもおいしい炊き出しカレー
しかしこの炊き出し、あまりにも同じカレーと豚汁ばかりが続くと、やはり定期的にもらう配給めいた雰囲気が漂ってくる。そこでハレルヤの炊き出しは6種類のカレーを用意した、という。

「人間もらうだけじゃなく、自分の好きなものを頭使って選ぶだけで全然違ってくる」

なるほどな、と思った。雰囲気が明るくなってきたのを見計らって、音楽イベントもやったらしい。それが聞いたらまた結構なビッグネームが来ていたのだが、

「え、そうなん?よう知らんかった」

オイ!!(笑)

■復興はボランティアじゃなく仕事だ
ボランティアビレッジではGWを過ぎてボランティアが激減したと聞いた。東北の震災と違って瓦礫は海が持っていってないので全部地上に残っている。人手がいる、とのことだった。

主宰さんにその話をしたら、「それも仕事にしたほうがいいと思うけどね」という。

配給めいた炊き出しもそうだが、ずっともらい続けているわけにもいかない。しかし最も酷い被害を受けた人びとは生活も仕事も基盤を破壊されてしまって、とても助けなしに何とかなる状態には思えない。

ひび割れ傾き潰れた家が続くエリアに行くとそれを実感する。壊れた建物が並ぶ光景は心を蝕む。俺でさえそうなので、自分の家がそうなった人の気持ちは如何ばかりかと思う。

「でもこの機会だからこそ繋がる縁がある。これを機にビジネスを作ってしまえばいい」

主宰さんは実は有機農家さん。有機の柑橘類をやりながら、地域を有機の里にしようとずっと活動している。なかなかオーガニックが広がらない中、この機会に手を差し伸べてくれた大手企業と熊本の有機農家をつなげて、熊本をオーガニックの中心地にしようと走り回っている。

「この水の綺麗な、農業が盛んな熊本で、復興すると言ったら農業が元気になるしかない」

「今、熊本の野菜は県内の需要が一気に落ち込んで余っている。外への販路が必要だし、それを開拓する大きなチャンスでもある。今この状況だからこそ県外の大手が手を差し伸べてくれてる」

熊本各地に散らばる有機農家は小さい規模のところも多く、大手が求めるロットを確保することができない。だからそれを集約するシステムをこの機会に作る。その集約も、集めた野菜の箱詰め・発送も必要になるが、

「それを被災者の人の仕事にしようかと思って。有機の地域を作る活動をしてたけど、今まで一緒にやってくれる人は移住者が多かったんだよね。この機会に地元の人らとも繋がれるし。それが大きな販路と繋がって、それ見てどんどん有機に転換する人も増えてってなったら国が変わるよ

実際いま集まってる地元の面々を見ると、優しくも前向きないい空気が漂っていて、新しい何かが息吹くのを感じる。

■何か起こるときには人が動いている
ボランティアが集まるには、人が集まれて仕事をディスパッチしてもらえる場が必要で、それは自然発生するわけではない。自分が泊めてもらったボランティアビレッジ設立にも、もちろん地元の有志が動いている。

熊本に芸能人が炊き出しに来た、みたいな記事をたまに見る。自発的に来た人もいるのかもしれないが、やはり裏で縁のある業界人が動いてそれをプロデュースしている。

激甚災害の指定は国が基準に従って淡々と決めているわけではない。裏で地元の政治家がいち早く、必死に動いてそれを認めさせている。

熊本地震が激甚災害に指定、被災地復興に弾み|データ・マックス NETIB-NEWShttp://www.data-max.co.jp/280425_dm1767-2/

そのへん、福岡の人に聞いたのだが「九州の人は決断が早い」という。「あんま考えん。あ、じゃあ(熊本)行こや。バス要るな?あそこ走っとるの半分出さしたらええやん」「西鉄はすぐOKやった」そうだ\(^o^)/

そうしていろんな緊急支援の枠組みができていく中で、並走して自立支援が立ち上がっていく。そこにもここに書いたような、動く人たちがいる。

直下に地震が来たエリアを離れ、熊本の中心部に来ると、何か日常がもう戻っているようにも見える。

人通りの戻った商店街
しかしエリアによって被害の程度はまったく違っていて、これはチラシを配っていて見たのとは対照的な光景だ。そこから立ち上がるには、やはり「自分の頭で考え」「仕事する」ことを取り戻さなければならない。

そしてそれはもっと大きな未来にも繋がり得る。主宰さんが震災以前から追いかけていた夢が、今ここで復興の糧になりつつある。プロジェクトは地元メディアも次々と取り上げていて、オール熊本で支援体制ができつつある。

とは言えそれはもちろん簡単なことではない。そもそも主宰さん自身が被災者なのだ。なのに日々動きまくっていて、久々に会ったら完全に頬がこけていた。

そんな主宰さんを見て思い浮かぶ歌。


”つらいときでも 笑ってられる そんなあんたは ほんまにアホや 
先のことなど考えないまま ペース配分さえ できないで走る”
現在このプロジェクトではついに熊本野菜の販売を始めた。気になる人は、FacebookでSon Mituyoshi Sonodaをフォローしてみてほしい。よかったら熊本のうまいオーガニック野菜、食ってみてください!^o^

スポンサーリンク

2016年5月14日土曜日

持ちこたえることと本質的な対処と、それを支えるもの



長崎で微生物を活性化する農法について話す中で、印象に残ったことがある。前にも書いたけど、この農法は乾季のバリに有効そうだ。なぜかというと、乾季でまったく雨が降らなくても土中に水分が保持されるので、水やりが乾季でもいらなくなるからだ。

こう見えて実は水不足のバリ
これはバリの水瓶と呼ばれるバトゥール湖が森林伐採で水量が減り、慢性的に水不足のバリにおいてとても意味があるかもしれない。そう言ったときに農園主さんは顔を曇らせた。

「もっと大きな生態系の問題を忘れさせるんだと意味が無い」

趣旨としては確かそんなことを言われてたと思う。

こういう問題を考えるときに、自分はよくタイムスパンを考える。問題に対しあるソリューションがあるとして、それは短期的なものなのか長期的なものなのか?もう少し言うと、対処療法なのか本質的な対処なのか?

■軍事、反対運動というソリューション

これはちょっと軍事に似ていて、要するに目の前の状況は力技でせめぎあって、暴発しないよう抑えつけておくしかないときがある。

だがその裏ではそのせめぎ合う圧力自体を抜いていく、本質的努力がなされなければならない。力を一瞬でも抜いたら破綻するのは秩序のフリであって秩序ではない。

だから、本質的な努力に失敗して破綻が起きるとき、前線で睨み合ってくれているワカモノは真っ先に軍用機で逃げて亡命でもするべきである。

ヘタすれば生命がかかってくる状況で持ちこたえてくれているのに、後方でやるべきことをやらずに甘えている連中のために、会ったこともない他国のワカモノと殺しあわされるいわれなどない。

似たようなことは反対運動のようなものにも感じる。ろくでもないことが行われているときに、がっぷり四つでそれに反対して歯止めをかける、ということは必要なことに思える。

しかし、そのろくでもない暴走が起きる構造的問題を何とかしないと、やはりいずれ力負けしてしまう。人間は自分を見失い暴走するほうが動員されやすいからだ。

■それは持ちこたえているのか?


スポンサーリンク

2016年5月13日金曜日

たんじゅん農法とは何か、知ってる限りでまとめてみる~実践編~



そんなわけでたんじゅん農法、理論編の続き。
バリでの栽培にも大きな可能性を持つこの農法、リクツを押さえたら次は実践だ。

実際のところ何をどうしていくのか?具体的な手順をまとめておきたい。

簡単に書くと、


  • 溝を掘り硬盤層を破壊する
  • できた溝に炭素材を詰め込む
  • 畝に廃菌床と炭素材を敷き詰める


ということになる。

スポンサーリンク


■たんじゅん畑のセットアップ

肥料や農薬に頼らず、微生物を活性化し、その力で作物を健康に育てるたんじゅん農法。

そのように畑をセットアップするため、硬盤層を壊し炭素材を畑に入れてゆく。

ポイントは「安易に土と混ぜない」というだと思う。

硬盤層を壊す

まず最初のステップとして、土中の硬盤層を壊して水はけをよくしなければならない。

これはどうするかというと単純で、圃場の土を掘る!以上である。
ではどこを掘るかというと、畝にするエリアの両側。

スコップでもいいが深さにして50cm前後、それを圃場の端から端まで掘るので結構な労力となる。だから農業なのにユンボが使われることも多い(笑)

自分が今回行ったところでは、やはりユンボを使っていて、硬盤層は地下45~60cmくらいにあったという。

これは畑ごとに違うのだが、2mとか掘ることはまずないだろう、ということだった。

ちなみにこれはすぐに圃場全体を使いたいからそうするということであって、硬盤層は一部を壊して微生物を活性化させれば、徐々に全体が崩落してなくなっていくらしい。

また、根の深い果樹などを植えて硬盤層を突き刺して壊すというやり方もある。

時間が許すなら重機を使わないやり方もあるということだ。

硬盤層に炭素材を詰める

スポンサーリンク

硬盤層を壊して大きな溝が掘れたら、そこに竹を縛って入れる。
さらに上からチップで埋め立てる。

炭素材だけを詰め込み、たんじゅん農法でよく使われる廃菌床はここでは使わない。

ポイントはこの溝には


  • 廃菌床は入れない
  • 土も入れない


ということになる。というか「絶対しちゃダメ」らしい。

これで硬盤層は壊され、水はけは確保され、よって土中の通気が確保され、さらに微生物の餌の炭素材も用意されたことになる。

掘っていないところの硬盤層は活性化された微生物が徐々に壊していく。
それにつれて土中の腐敗も改善されてゆく。

ここまで行くと畝の両側に炭素材の敷き詰まった通路ができる。

この敷き詰められたチップの下に竹の束が埋まっている


廃菌床や炭素材を畝に入れる

硬盤層を壊し、溝に炭素材を詰めたら、次は作物が育つ畝の準備だ。

ここで廃菌床が登場する。

作物の定植前に砕いた廃菌床を敷き詰め、定植後にもう一度敷き詰める。
最初のうちは敷き詰めるだけで土と混ぜないのがポイント。

廃菌床が入るので、畑にキノコが生えてくる^o^

さらに炭素材を入れて畝も敷き詰める人もいるのだが、「暴れる」(活性化が行き過ぎる)ので常時はやらないほうがいいという人もいる。

この辺のさじ加減を何で判断するかは、まだ自分には分からない。

野菜が首尾よく育って収穫したら、その残渣を廃菌床とともに耕し土と混ぜる。

これを繰り返し、土が慣れてきたら、作物を畝に植える前に土と廃菌床を混ぜてしまってもいいらしい。

■セットアップに成功すると

スポンサーリンク

畑のセットアップがうまくいくと、有機物の分解がよく進むようになる。

また肥料もあげていないのに作物がよくできるようになる。

畑の分解力が上がる

場ができてくると、作物残渣が1週間程度で分解されてしまう。
見ての通り、大きなもの以外はほぼなくなる。

見事に残渣が分解されている

また、畝の幅も適切な微生物の活動に重要となる。

今回訪問させていただいた畑では、畝の幅は2m
広いので種まきは板を渡してその上に乗ってやる。

Surf on 畝!

これが2mより短いと微生物の活動が極端になり、長いとゆっくりすぎて扱いにくくなる、という。

これも両端にある炭素材の量や溝の深さとも関係するような気がして、自分なりに実践して確かめていくしかないのだろうなどと考えた。

作物がよくできる

こうしてできた作物は無施肥・無農薬とは思えない品質のものができる。

自然農では野菜が野生に近くなるので作物が小さくなり、味もよく言えばコク、悪く言えばエグみのようなものを持つようになるという。

対してたんじゅん野菜は慣行農法並みによく育ち、普通以上においしく、香りも良い気がする。

たんじゅん農法者はこれを


  • 腐敗から発酵に切り替わり
  • 虫の食いものから人の食いものになった


という言い方をする。

■たんじゅん農法は自然農なのか、再考

たんじゅん農法は一人ではまずできないので、自然農よりも広いネットワークの助けが継続的に必要だ。ユンボやチッパーといった大きな工業製品が必要となるのが象徴的だ。

対して、自分がほぼ一人、クワ一本でバリの田んぼをやっているように、自然農は相対的に独立してやりやすい。

圃場内で資材が巡るようにまで持っていければ、かなりのことが自給的となる。

※ちなみに自然農以外でも機械を使わず圃場内で完結できるやり方はあるらしい。また確かめたら書きます。

しかしたんじゅん農法にせよ自然農にせよ、目的は必ずしも自給ではない。

自然農者であるということ

スポンサーリンク

前にも書いたが、そもそもたんじゅん農法か自然農かといった区分けに、自分はそれほど意味を感じていない。

ではなんでこんなことをつらつら書いてるかというと、自分がやるにはどういうものがいいか考えるためだ。

ニンゲンの区分けになど関係なく、籾は内在する自然の摂理のままに根を出す

作物を自給したいのか売ってお金にしたいのか?食味はどういうものを望むのか?

多くの人と助け合ってやっていきたいのか、まず独立した上で人と関わりたいのか?その2つは本質的に本当に違うのか?

そういった問いに、個々人を離れた”正しい”唯一解はない。

むしろ自分にとって自然なあり方とはどういうものか?
それをそれぞれが模索できること自体が大切なことだと思う。

自分の道を

だから、自分の望むライフスタイルと合った方法を見つけること。

自然農も駆け出しの自分には、まず試すことしかできない。
試してみてあまりに無理そうだったら、有機もたんじゅんもやりたくなるかもしれない。

先に書いた通り、乾季のバリで畑をやる上で、圃場をたんじゅんにセットアップするのはとても有効かもしれないのだ。

そのときに、この知識は必ず役立つ。
そのままの自然農がうまく行かなかったからといって絶望する必要はない。

まずそういう意味でこれもまた自分の「希望の苗」の一つなのだが、自分にとってこのような農法の思想は技術を超えた意味で希望でもある。

長くなったのでそれはまた今度


その他、たんじゅん農法に関する情報はこちら :)


たんじゅん農法とは何か、知ってる限りでまとめてみる~理論編~
持ちこたえることと本質的な対処と、それを支えるもの
これがたんじゅん農法2.0だ!労力ほぼゼロのたんじゅん畑が登場した!


スポンサーリンク

2016年5月12日木曜日

たんじゅん農法とは何か、知ってる限りでまとめてみる~理論編~



たんじゅん農法という農法がある。
たんじゅんは炭素循環の略で、ブラジル日系人が編み出した自然農の一種だという。

これがどういうものか、ひとことで言うと

「土中の微生物を活性化することで作物を作る」

というものだ。

微生物の力により作物が売れるレベルで育ち、虫もつかなくなる。
畑に行ってみると分かるが、本当に慣行農法と同じくらいに作物がよくできる。

ぴかぴかのたんじゅん野菜!

自分も初めて勉強会で見たときに、野菜も立派で虫も全然ついていなくて、これで農薬や化学肥料を使っていないなんてすごい!と思ったものだ。

しかしこの農法、あまりネットでよくまとまった情報が出ていない。
勉強会で分かった気になっても、おさらいしようとすると情報がなくて困る。

今回、長崎の畑を訪問させていただき色々お話を伺えたので、この機会に自分の知ってることをまとめておこうと思う。

※ちなみに訪問した畑はたんじゅん農法を超えてもっと自由にやっているので、これが一般的なたんじゅん農法かというとちょっと違うかもしれない。

■たんじゅん農法と自然農の違い

冒頭に自然農の一種だ、と言っておいてアレなのだが、たんじゅん農法は福岡農法のような純粋な自然農と少し違う。

というかそもそも自然農を意識して始めたかは分からなくて、広めた人が自然農の一つとして位置づけているということなのかもしれない。
その辺知ってる人、教えてください。

まあそれはともかく、たんじゅん農法も農薬や化学肥料を使わない。
さらに言うと堆肥も使わないので有機農でもない。

やはり自然農に近いものだと言えるだろう。

訪問させていただいた畑

ではたんじゅん農法と自然農はどう違うのか?

持ち出さず持ち込まない自然農

スポンサーリンク

自然農では基本的に圃場のでの循環を重視する。(収穫以外は)何も持ち出さず、持ち込まない。

例えばお米を収穫したら、籾はもちろん持っていくが稲わらは田に返す。

それらは土中の栄養を吸い上げたものなので、持ち出して捨ててしまったら土地から栄養が取り去られてしまい土が痩せてしまう。

そこで刈った稲わらを田にふっておくと、稲わらに固定された太陽エネルギーと土中の栄養が入るので、籾を収穫して持っていっても土地は痩せない。そういうアイデアだ。

微生物の力を借りるたんじゅん農法

たんじゅん農法は廃菌床や炭素材と呼ばれる木材チップなどを外から圃場に入れるので、持ち込まず、にはならない。

しかし自然の法則と調和して微生物を活性化し、生態系自身の生命力によって栽培を試みる、という意味ではやはり慣行農法の対極にあるものだ。

さらに作物の出来、という意味で言うと、冒頭に書いた通り普通の自然農を遥かにしのぐものができる。

■微生物を活性化するリクツ

では微生物を活性化するにはどうするのか?

作物を育ててくれるのは土中の好気菌である。

たんじゅん農法では好気菌の活動を助けるため、土中の腐敗を改善し、通気を確保し、菌の餌となる炭素材を畑に投入する。

水はけをよくし、腐敗と通気を改善

スポンサーリンク

たんじゅん農法では、まず水はけを対策する。

土中には慣行農法や有機農法で使われた肥料が堆積し腐敗している層がある。
硬盤層と呼ばれ、それが水を止めた上で腐敗させてしまう。

それを吸い上げた作物は虫がよくつく。よくたんじゅん農法者はそういう野菜を指して「虫の食いものを作っている」という言い方をする。

正確に言うと科学的にそうなのかは分からないのだが、そう把握されているということである。

水はけをよくして土中の状態を改善すると、腐敗した水がはけてなくなり、きれいな水だけになるので虫がつかなくなる、という。しかし実際、本当につかないのだ。

さらに水はけをよくすることによって、土中の通気が確保される。これが有用な微生物の呼吸を可能にする。

微生物に炭素材を与える

水はけを改善した上で、畑に「たんじゅん」の名にも入っている炭素を入れる。

具体的には炭素材と呼ばれる、木材チップなどを土中に埋めたり地表に敷き詰める。
これが微生物の餌となる。

また、廃菌床も敷き詰め、表面で土と混ぜる。
これが炭素材の意味合いなのか、菌の寝床といった意味合いなのか、はたまた菌自体を補給しているということなのかはまだ自分は分かっていない。

廃菌床を混ぜた土

以上のセットアップに成功すると、微生物が呼吸しながら餌を食べることが可能となり、活性化する。これが作物をよく育てる。

水がはけていくので水分が足りなくなるんでは?とも思えるが、微生物が活動する中で空中や地表の水分を吸い込むので、作物が生長する上で必要な分は常に土中にある状態になるという。

■バリにおけるたんじゅん農法の可能性

スポンサーリンク

例えばバリでは乾季は本気で雨が降らない。
だから朝夕の水やりが欠かせないし、それがまた結構な労力である。

しかしバリの土は強い粘土質で、水などやったら確実に土中に溜まってしまう感じもする。

南国バリでもたんじゅん農法は機能するだろうか?

乾季でも水分はある

実は乾季のバリであっても朝夕には水が地上に降りてきている。

植物の葉に朝露は当たり前についていることからそれは分かる。
朝、圃場を歩けば靴は水分でぐじゃぐじゃになる。

乾季でもこれだけ草が育つので、おそらく水分は充分ある

よって、空気中には十分な水分がある。

その水分が好気菌の呼吸によって土中に吸い込まれれば、必要な水分は土中に十分取り込まれる。

バリのたんじゅん農場

実際、バリでもたんじゅん農法をされているところはある。
そこでは乾季でも水やりはしていないという。

草でマルチなどもやっているが、聞く限りそれは一応という感じで、基本的に圃場のセットアップだけで大丈夫そうであった。

本当に水やりがいらなくなるのであれば、最初の労力はかかるものの、その後の省力化で十分お釣りが来る。
特に水不足が年々深刻になるバリにおいて、大きな可能性なのであった。

最後にこれは千葉県の農場なのだが、この小松菜畑を見てほしい。
虫も食わず、所狭しと小松菜がわっさわさにできている。


これ、ホントに無農薬無施肥なんだよ。


その他のたんじゅん農法に関する情報はこちら(・∀・)

たんじゅん農法とは何か、知ってる限りでまとめてみる~実践編~
持ちこたえることと本質的な対処と、それを支えるもの
これがたんじゅん農法2.0だ!労力ほぼゼロのたんじゅん畑が登場した!


スポンサーリンク

2016年5月8日日曜日

佐賀ブランドのミッシング・リンクを繋ぐ



初めての佐賀訪問では佐賀の可能性を全身で感じた。自分の感じたこの魅力とは何なのだろう。この可能性を活かすにはどうすればいいのだろう?自分なりに言葉にまとまってきたので書いておきたい。

いろいろと考えた挙句、近代的な町から少し動けば日本の原風景、そんな佐賀の魅力を引き出すのは何かというと、やはり「よそ者」ではないか、と思うに至っている。

美しい田園、山々、瓦屋根の家

外の人だからこそ新鮮に感じ取る地域の価値というものがある。そこに住んでいる地元びとであるがゆえに、かえって見えなくなる価値に光が当たる。

だからよそ者の目をうまく取り込んだ町は、非常にユニークで、なおかつ日本の伝統文化を活かした町に発展する。例えば「奇跡」と呼ばれる長野県の小布施がそうだと思う。



今回自分が訪れた佐賀の農村地域・山内には、面白いことにウーフを受け入れている有機農家さんがいたりして、この地にはよそ者を受け入れる下地があるように思われる。

外人さんも、日本に来てビル街見れたってしょうがない。でもお茶の国・佐賀でお茶煎り体験なんてできて、しかもそれを飲めたりしたら、すごい感動すると思う。日本人の俺ですら感動するのだから間違いない(笑)

自分で煎った日本茶、まさにプライスレス(・∀・)

また、佐賀山内は海こそ無いが温泉がいくつもあり、これまた旅する人には大きな魅力だ。これも外人さんとか特に喜ぶんじゃないかな。

だから、日本らしいからこそ国際的に価値を持つ。僕たちも西洋と同じですよー!ほらこんな近代的、みたいな卑屈な姿勢で外人は来ない。↓の記事も参考になるかもしれない。



■日本の原風景という最先端
今回自分が訪れた山内町では瓦職人さんのおうちに泊めてもらった。瓦の仕事が今もある、というところがむしろ最先端に感じる。

その仕事があって、この日本の原風景が保たれている。この原風景を大切にしたい地元の人がいるから、瓦の仕事も維持されている。

山内町には、美しい日本家屋や広がる農地と調和する素晴らしい神社もある。権現さんと呼ばれているらしい。これもまた、日本の原風景の中でこそその真価を魅せてくれる。

お社さんは日本の景観の中でこそ、その霊性を見せてくれる

この美しい文化を維持する、貴重な社会‐生態系を破壊してはならない。

コンビニもぽつぽつできてるけど、あれも日本ぽい瓦の建物にしてくれんかな。したら観光客もいっぱい来る。職人も儲かり、技術も維持され、そんでもってコンビニも儲かるはずなのよ。

逆に佐賀市で象徴的だったのは、中心部の佐賀城だ。本丸は復元されたらしいのだが、やはりそれはイミテーションだ。これから歴史を積み上げるしかないが、残しておけば既に何百年の歴史を体現してくれていた。

とはいえ佐賀城界隈は結構気持ちいい空間

市内の日本家屋が並ぶエリアはとてもオサレ♪古い家を活かしたカフェやお店は超オサレで、しかもWiFiスポットまである!しかしやはりその通りもちょっと歩けば尽きてしまう。

チョー美しい日本家屋街

大きな由緒ありそうな神社もあって、自分など何やら深い感覚を誘われるのだが、その背後から高層マンションが見下ろすのがかなりアレだ( ̄▽ ̄

うーーーむ。。

東大の安田講堂を思い出すなあ。。あれも後ろに高層ビル建てちゃってね。

景観学?の先生が言ってたけど、募集要項の表紙に載せるときにウーン、ってなったらしい(^_^;)やる前に気づけ最高学府よ(^_^;)

そんな感じで佐賀中心部は近代化にかなり飲み込まれて佐賀城もビル街と化している。

日本家屋の並ぶ通りは、補助金を出してでも周囲に日本家屋を継ぎ足して日本街区に発展させていくべきだと思う。復元された佐賀城本丸と近いので、そっちのほうと街並みを繋げるとすごいいい感じになるはず。

■佐賀の持つ真価とは
では近代化した町は何の価値もないのか?と言えばそんなこともない。確かに佐賀城の元の姿を残したままで、1階を店舗にしていったほうがずっと良かったとは思う。

しかしこの状況からそこまで持って行かなくても、佐賀には十分な魅力がある。

佐賀は

  • 福岡天神に1時間
  • 佐賀市中心部も十分開けていて、タウンWiFi もあちこちに飛ぶ

という町の楽しみと便利さを兼ね備え、かつすぐ近くに山内のような美しい農村も擁している場所だ。

タウンWiFiが飛び、うまいラーメン屋もある町の利便性、そこから少し離れるだけで日本の美しい原風景を保つ農村、山の手に行けば携帯も通じない電磁波フリー、この多様性こそが佐賀の価値だ。

それはある意味でご当地グルメ・シシリアンライスに現れている。多様な地元野菜、お米、そして山からのイノシシを、町のオサレなカフェでいただく。

日本の原風景と近代化の両方があってこそ成立するのがこのメニューだと思う。

佐賀ブランドを体現するシシリアンライス

そんな可能性がある場所なのに、正直はなわの歌以外であまり知られていないのは実にもったいない。

この魅力を何とかして経済的価値に変える必要がある。そうして守られるものがたくさんあるはず。開発で壊して金に替えてしまうにはあまりに惜しい。

■佐賀の価値を可視化し、金銭化する
では佐賀の持つ価値を最大限に活かし、その根源である、今も残る日本文化を確実に守るために必要なものは何なのだろう。

それは

  • まず、そもそも価値が価値であると分かること
  • その価値を経済的な流れに乗せること

ではないだろうか。そうすることで、経済活動がクイック・マネーのために安易に価値あるものを破壊してしまうことを、防ぐことができる。そして上記の2つを実現するのが、冒頭に書いた「よそ者」だろうと思う。

佐賀は実は

  • 福岡国際空港にも糸島と同等程度のアクセス
  • 佐賀空港も国際空港で、上海にLCC(春秋)が飛ぶ

という国際性がある場所だ。佐賀空港からは、最安で1,580円で上海まで行ける便を見たことがある!

これは国内外からお客さんが来れるという意味でも、地域の価値を再発見する「よそ者の目」を調達できるという意味でも、とても大きな意味を持つ。

外部から来た人びとがお金を落としてくれることで、地域が実は持っていた価値が地元の人の目にも見えるようになる。

外から訪れた人が再発見してくれた価値が、経済的価値として地元の人にも見えるようになったなら、そこで儲かったお金を地元の人は何に使いたいだろう?おそらくその価値を維持したり、深めたりすることに使うはずだ。

そんな風に佐賀の持つ価値が経済的流れと重なり、それを守るよう再投資がなされれば、先に書いた「社会-生態系」が守られてゆく。

佐賀の価値がお金を産んだと見えていること。それに地元の人が誇りを持ち、改めて大事に思うこと。可視化と金銭化の両方が必要なのだし、そういうことに有用なのが外からやって来るよそ者、旅人なのである。

■ミッシング・リンクを繋ぐ
ただ、佐賀にはよそ者たちの受け皿となる滞在場所が無い。外から訪れる人が少ないせいか、佐賀は安宿が極端に少ない。というか、ほぼない。自分も山内町のおうちにお世話になる前は、佐賀市内の漫喫で泊まっていた( ̄▽ ̄

ということは安く一軒家とか手に入れて、美しい山内でairbnbなんてしようものならはっきり言って旅人ひとり占めだ。

この美しい小道を歩きたい外人は絶対いっぱいいる

近代一色になる必要はなく、かといってその利便性をあきらめる必要もない。今の日本には今の日本なりの道があるのだし、それを実現できそうなのがこの佐賀のような土地なのだ。

お金を持ってる人は移住して、そこに日本家屋を建ててゲストハウスにしたら、需要ひとり占めなだけでなく、それこそもうプライスレスな価値があるんじゃないかな。

既に佐賀にある価値←(よそ者が滞在し、その価値を体験できる場)←よそ者を連れてくるトランスポーテーション←価値を発見するよそ者の目

という、佐賀の価値に繋がるチェーンがあるとして、この( )のところこそ、価値と人を繋ぐ上でのミッシング・リンクになっているのだと思う。

安宿は佐賀の価値がスパークする、そのためのミッシング・リンクを埋めるはずなのだ。それができればこの社会-生態系をビジネスが壊すことはなく、むしろビジネスが持続可能としてくれるはずだ。

そんな可能性をヒシヒシと感じた3日間であった。いやほんま誰か一緒に家を買わんか~!\(^o^)/←そんなんばっかり(笑)


関連リンク:

【エスエージーエー】茶の国・西佐賀に日本の原風景と未来を見た【SAGA】



スポンサーリンク

2016年5月7日土曜日

【エスエージーエー】茶の国・西佐賀に日本の原風景と未来を見た【SAGA】



そんなわけで日本の拠点探しに飛び回っとります。

候補だった糸島のあまりの人気と高額ぶりに、九州の他のエリアにも目を向けざるをえなく。いい場所なのも良し悪しじゃ( ̄▽ ̄

で、どこがいいかなーと思ってたときに思いがけず吉野ケ里古墳に連れてってもらい、そこの景観にこれはいい!と感じて佐賀に突撃を決意。相変わらず単純な俺( ̄▽ ̄

吉野ケ里の竪穴式住居の向こうに佐賀の美しい山々

■佐賀、それは糸島と同じ距離でも格安のお値打ちな場所だった!

スポンサーリンク

というわけで、これまでにはなわのエスエージーエーSAGA♪以外の知識が一切ないほどにノーマークだった佐賀に、強引にツテを辿ってなんとか訪問してきました。

言っとくがあの歌で想像するようなところではまったくない!!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

カラアゲ [ はなわ ]
価格:2781円(税込、送料無料) (2020/8/19時点)


佐賀は福岡の中心地・天神からすると、糸島と似たような距離を内陸に向かって動く感じだ。
しかし移動の角度を変えただけなのに、家の値段が1/5くらいに下がったりする!

糸島だと住める家は最安でも7~800万というところで農地も付くとは限らない。
400万くらいのもあったけど、同額くらいのリフォームが必要そう(^_^;)

それが佐賀だと、アコガレの山水の飲めそうな家が畑付きで100万円台とかたまにあったりする。

物価も基本的に安い感じがして、福岡のスーパーより何もかも2~3割安い感じ。シシリアンライスや、九州ラーメンもウマい!!

オサレな名物・シシリアンライスの肉はイノシシらしい
チョーうまい九州ラーメン、ぶらっくぴっぐ
特に↑のは久留米ラーメン?になるのかな?
これまで食べた久留米系で一番ウマかった^^

さらに佐賀市が頑張っているのはタウンWiFi。

町のあちこちでフリーのWiFiが飛んでいて、簡単なアンケートに応えるだけで使えるようになる。高いスマホのプランとかいらんですよ^^

福岡国際空港へも、佐賀市内から直通のバスがあって時間的に1時間ちょっとと糸島とあまり変わらない。

しかも電車じゃなくてバスなんで楽ですだね。もっと近い佐賀空港も国際空港で、LCCの春秋航空が上海へ飛んでいる。

■山あいの町、山内町に日本の未来を見た

スポンサーリンク

佐賀市内から次に訪れたのは電車で40分ほどの山内町。

その名の通り、山に囲まれた地域で、田んぼの中に日本家屋が並ぶ、日本の美が詰まったような地域でした。

雨に煙る佐賀山内がまた美しい
田んぼに鳥居があったりして、糸島の平野部の景勝地(と勝手に思っている)川付にも似てとても美しい。

田んぼのまっただ中に、鳥居!
この辺りは(たしか)嬉野に渡来人が茶を持ってきて、それが周辺の地域に広まったとかでお茶づくりが盛ん。

なんで知ってるかというと、なんと泊めていただいたおうちのお茶の収穫に参加させてもらったのであった!

巨大バリカンみたいのでガシガシ刈ってゆく

しかも収穫したお茶煎りまで体験させてもらって、ものすごく貴重な経験をさせてもらった。

この青々こんもりしたものが、あのカリカリのお茶葉になります

できたお茶はやはり焦がしてしまって新茶なのに茶色くなったが。。いや今度はもっとうまくやってみせる( ̄▽ ̄

色は気にすんな( ̄▽ ̄

ちなみに山内町は佐賀のちょっと山の手にあるのだが、伺ったお茶畑はその中でも山の中に入ったところで携帯の電波も届かない。

しかしこれは電磁波から逃れるのがほとんど不可能な日本にあって、むしろ可能性であると自分は思う。

最近はLiFi(Li-Fiとは?――Wi-Fiの100倍の速さの超高速通信の世界へようこそ)などというものまで出てきて、ますます強烈な電磁波が周囲に飛び交うことになる。

敏感な人や、そうでない人でもイヤーな感じがする人には、こういう場はとても貴重になるはず。

電磁波フリーで作られた作物も、ブランドになる可能性があると本気で思う。

山内印の無電磁茶、とかどないやろか(・∀・)

そんなわけで初めて訪れた佐賀は美しく、いろんな可能性を感じる知られざる桃源郷であった。

初対面なのに受け入れてくれた佐賀びとの皆さん、ありがとう!本当にありがとう!!\(^o^)/


その他の佐賀情報はこちら

佐賀ブランドのミッシング・リンクを繋ぐ


スポンサーリンク