いわゆる負の人類遺産、ダーク・ツーリズムの代名詞である。
一番近い宿泊しやすい町はポーランドの古都クラクフで、町なかではアウシュビッツ・ビルケナウ博物館行きの日帰りガイドツアーをあちこちで売っている。
ツアー価格はだいたい120~150ズウォティというところ。
日本円にして3,600~4,500円で、なかなかの値段だ。
しかし個人で行くのであれば、実は300~400円くらいの公共バス代だけで見学することが可能である。
ただしその場合、入館できる時間帯が限られるので注意が必要だ。
かなり考えさせられることもあり、多くの人に行ってほしいので、今回はなるたけ安く行きたい人のため
- アウシュビッツ行きのバス
- 行くべき時間帯
- チケットの取り方
等々についてまとめる。
■実は観光が難しいアウシュビッツ
アウシュビッツ・ビルケナウ博物館は、もともとナチスの収容所だったところを保存し、博物館として公開されている。オシフィエンチム(Oświęcimia)というクラクフから70kmの田舎町にあり、そのドイツ語読みがアウシュビッツであるらしい。
個人で行く場合は事前に公式ページから予約が必要らしく、その予約がまた2ヶ月待ちという、実はけっこう観光するのが大変な場所なのである。
ただ予約が必要なのは10時~15時の間であるらしく、現地で買える当日券もある。
要するに混む時間帯を調整してる感じで、ということはその時間帯を外せば高いツアーを買わずに個人で行けることになる!
■早朝バスでクラクフからアウシュビッツへ
早朝ではあったが普通にバス・チケットは買えた。
またチケットブースでは英語も通じた。
アウシュビッツ行きバスの時刻と移動時間
クラクフからアウシュビッツ(オシフィエンチム)にはクラクフ駅前のバスターミナルから普通にバスが出ている。そしてクラクフからアウシュビッツの移動は1時間半くらいかかる。
ネットで見る限り、どうも9時を過ぎると当日券を求めて現地で長蛇の列ができるらしい。
ということはその前の8時台に現地に着いて、当日券を買えばいいはずだ。
というわけでバスの時刻を確かめると、
始発が6:20だ。そしてその次が7:10になってるが本当は7時ちょうど。
このどちらかに乗れば8時半くらいまでに現地に着いて当日券をゲットできそうだ。
ターミナル到着。。おーっとチケットブースが?!
というわけで当日の早朝、眠た目をこすりつつバスターミナルに赴くわたくし。クラクフのバスターミナルは鉄道駅を抜けたあたりにあり、地階と地上階にチケット売り場がある。
地上階のほうがブースが多く、アウシュビッツ行きのバスも地上階から出るというので、とりあえず地上の方に行ってみると。。
なんと早朝は7時からしか開いていない!!バスはそれ以前に出発すんのにどうすんの?!とかなりビビる。
が、地階のブースは普通に開いていて大丈夫であった。
バスチケット購入に成功
ネットだとチケット売り場では英語も通じないと見たことがあり、ちゃんと買えるか少し不安であった。でも普通に英語も通じたし、オシフィエンチムじゃなくてアウシュビッツ・ミュージアムでまったく問題なく分かってくれた。
さらに言うとバスでドライバーから直で買うことも可能だったのでビビる必要はまったくなかった。が、ビビるよねえ(^_^;)
というわけで首尾よくチケットをゲット。
始発は逃し、7時の便を確保した僕様。
これがそのミニバスだ。
運賃は12ズウォティ、約360円でした。
最初に行き先を告げておこう
なお、バスはアウシュビッツが終点ではない。なので途中下車しなければいけないのだが、そこはドライバーが気を使って教えてくれた。
向こうもそれ目的の旅行客が多いからわかってるんだろうね。
ただドライバーにもよるだろうから、最初にアウシュビッツ・ミュージアム?と確認しておくのがよい。
ドライバーは英語が基本的に通じないのだが、「アウシュビッツ」「ミュージアム」は知ってました。
■アウシュビッツ現地案内
人類の教訓をできうる限り、知らしめようとしているのだと思う。
現地の注意点としては、
- パスポートを持っていったほうがいいかも
- ガイドブックは必ず買うべき
といったところです。
チケットブース発見。。えっパスポート?!
さてバスを降りたら8時半くらい。混む前に当日券をゲットせねば!とネットで調べた白いブースを探し早足で歩く僕様。
これがそのブースです。
おっやったまだ人も少ない!ソッコーで並び、すぐに順番が来た。
おばちゃん「ID見せてね」
。。えっっ?!
パスポートなんてホテル置いてきてるよ?!?Σ(゚Д゚)
めちゃびっくりしたが、無いんだったら名前書いてね、と紙を渡され、それを書くとチケットをもらえた。
名前が必要なだけらしいんだけど、最悪買えない可能性もあるのでパスポートは持っていったほうがいいですね。。
アウシュビッツ入場はなんと無料!
ちなみにチケット代だが、ガイドを付けたら50ズウォテイ(≒1,500円)だが、自分で見て回るだけならなんと無料であった。この人類の教訓をできるだけ多くの人に知ってもらうのだ、という崇高な意思を感じますね。
無料でもチケットは必要なので、ちゃんと発券してもらいましょう。
ガイドブックは必須
そしてガイドを付けない場合、絶対にオススメしたいのがこのガイドブック。博物館入り口左手にあるこのブックストアで売ってるのだが、
地図や解説がとても充実していて、これがあると無いとで巡回の効率も展示の理解も全然変わってくると思う。
せっかく行って展示を見逃したり、ただ表面づらだけ見て終わるのは本当にもったいないので、まじで買ってほしいと思う。
値段は25ズウォティ≒750円で、もう少し簡易なやつが10ズウォティで売っている。
。。ゆっとくけどアフィリじゃないですよ(笑)
ビルケナウへは無料バス、帰りはビッグ・バス
アウシュビッツはⅠとⅡがあり、Ⅱのほうはビルケナウという、アウシュビッツⅠから2kmくらい離れたところにある。収容が本格化し、収容者が溢れかえって新たに建てられたのがビルケナウであり、実はそっちのほうが大量に虐殺されているという。
ⅠとⅡの間は無料のバス↓が行き来しており、それで移動すれば問題ない。
そしてクラクフへ戻るにはⅠに戻ってくればバスターミナルに行くバスが来ている。
時刻表はこちら。
行きはミニバスだったが、帰りは大きなバスで乗り心地が段違いによかった。
ちなみに料金は少しだけ高く14ズウォティ≒420円。
■アウシュビッツは個人で予約なしでも見学可能!
- 行きのバス:12ズウォティ
- ガイドブック:25ズウォティ
- 帰りのバス:14ズウォティ
の計51ズウォティ≒1,500円ちょっとでアウシュビッツ見学は可能である。
ガイドブックがいらなければ片道3~400円のバス代だけ。
これがツアーを買ったら倍以上になるのだ!
まあその分ガイドさんがいろいろ教えてくれるのだろうけども。
しかしヒトラー研究は自分の研究でも大きな影響を受けたし、いろいろ調べて知っていることも多いつもりだったが、やはりそこに行くことで何か自分を大きく更新するものがあった。
いつか行かねばと思っていたが、本当に行ってよかったと思う。
ここで学ぶことは第1次世界大戦の敗戦後、どんどん沈んでいくドイツと同じ状況にある国で何が起こるかについて、重要な示唆を与えてくれる。
ほんとたくさんの人に行ってほしいな。
その他のクラクフ情報はこちら
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